福娘童話集 きょうの小話 童話・昔話・おとぎ話の福娘童話集
福娘童話集 > きょうの江戸小話 > 4月の江戸小話 > 気のきく男
     4月12日の豆知識

366日への旅
きょうの記念日
世界宇宙飛行の日
きょうの誕生花
あんず
きょうの誕生日・出来事
1966年 広瀬香美 (歌手)
  4月12日の童話・昔話

福娘童話集
きょうの日本昔話
きんぴかのやかん
きょうの世界昔話
リップ、バン、ウィンクル
きょうの日本民話
ヒヒと力くらべをした源助
きょうのイソップ童話
ヘビのしっぽと胴体
きょうの江戸小話
気のきく男
4月12日の広告


4月12日の小話

気のきく男

気のきく男

 たいへん気のきくけらいがおりました。
 殿さまは、大そうのお気に入りで、客がくるたびにじまんしております。
「気がつくこと、気がつくこと。朝、おきるとな、すでに洗面の用意ができている。顔をあらっている間に、茶をくんできてくれる。たばこをすいたいとおもえば、目の前に、たばこが出てくる。手紙を書こうかなとおもうと、スズリと紙が、すーっと出る。いやはや、これほど、気がきく男はないわい」
 ところが、ある日のこと。
 朝おきる前から、殿さまは、どうも気分がすぐれません。
 どこか、からだが悪いようです。
「はてさて、このような大事なときに、あの男はどこへいったのであろう」
と、いっているうちに、帰ってきました。
「これ、そちは、朝からどこへいっていたのだ」
「はい、ゆうべからお顔の色が悪くみえましたので、医者をよびにいってきました」
「おう、よく気がついたぞ。さすがじゃ」
 それから殿さまは、四、五日、医者の薬を飲んでおりましたが、病気は、いっこうによくなりません。
「今日はひどく気分が悪い。あの男はいったいどこへいったのか」
と、いっているうちに、男が帰ってきたようすです。
「これ、そちはどこへいっていたのだ」
「はい、きのうからやまいがだいぶおもそうなので、お寺にいき、そうしきの準備をしてまいりました」

おしまい

一覧へ移動   このページを閉じる   ホームへ移動

きょうの江戸小話
ミニカレンダー
<<  4月  >>
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30      
福娘のサイト
366日への旅
毎日の記念日・誕生花 ・有名人の誕生日と性格判断
福娘童話集
世界と日本の童話と昔話
子どもの病気相談所
病気検索と対応方法、症状から検索するWEB問診
世界60秒巡り
国旗国歌や世界遺産など、世界の国々の豆知識