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 7月26日の世界の昔話
 
  
 本当はやさしい、けちな大金持ち
 イスラエルの昔話 → イスラエルの説明
 
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 投稿者 「オス我飢」 ♂我飢【OsuGaki】 ASMRシチュエーションボイス
 
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 制作: ユメの本棚
 
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 投稿者 「天乃悠の朗読アート」   天乃悠の朗読アート
 
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 投稿者 「眠りのねこカフェ」
  むかしむかし、ある町に、一人の大金持ちがいました。この人は大金持ちですが、とてもけちでした。
 貧しい人がたずねて行っても、決して助けてはくれません。
 「何て、けちな男だ」
 町の人たちは、みんな大金持ちの悪口を言いました。
 
 さて、同じ町に、一人の靴屋がいました。
 この靴屋はとても親切で、貧しい人を見ると必ず、お金や食べ物を与えて助けてあげたのです。
 ある日の事、大金持ちが急な病気で死んでしまいました。
 町の世話役は、大金持ちを町のお墓の一番端に埋めました。
 そして葬式にも、町の人たちは誰一人行きませんでした。
 
 それから何日かして、一人の貧しい人が親切な靴屋を尋ねました。
 「何か、めぐんでください」
 すると、靴屋がこう言ったのです。
 「あげる物なんて、何もないよ」
 それを聞いた貧しい人は、びっくりしました。
 「どうしてですか? あなたはいつも、わたしたちを助けてくれたのに」
 すると靴屋は、こんな事を話し出しました。
 「何年か前の事だ。
 この前に亡くなったお金持ちのご主人が、お金をたくさん持って来て、こっそりとわたしにこんな事を頼んだんだ。
 『このお金を、貧しい人にあげてくれ。ただし、誰のお金かは、決して言わないように』、と。
 それからも、みんなにあげるお金がなくなると、お金持ちは何度も何度もお金を持ってきてくれた。
 でももう、お金持ちがいないので、わたしにはお金がないのだよ」
 この話は、すぐに町中に広まりました。
 そしてみんなは、死んだ大金持ちの本当のやさしさを知り、すぐにお墓へ飛んでいきました。
 そして、今まで悪口を言っていた事を、心からあやまったのです。
 おしまい   
 
 
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