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 2月17日の日本民話(2月17日的日本民間故事)
 
  
 カワウソの名刀 (健全普通話版)
 水獺的名刀
 
 ・日本語 ・日本語&中国語
 むかしむかし、日蓮上人(にちれんしょうにん)という偉いお坊さんが、石川県金沢市の本泉寺(ほんせんじ)というお寺にやってきました。在很久很久以前、就有著一位叫做日蓮上人的身份尊貴的大法師、而這次的他今日便就邁步至了石川縣金沢市本泉寺的這個所在。
 
 ちょうどその時、お寺の前の川で工事をしていた村人たちが、大きなカワウソを捕まえました。
 剛好就是這個時候寺廟正前方的河流正在施工、而就是在這裡幹活的村民們此時捉住了一隻很大的水獺。
 
 「こいつだな。水遊びをしている子どもをおぼれさせたり、お寺へ来る人たちをだましたりするのは。二度と悪さが出来ないように、ここで殺してしまおう」
 就這隻壞傢伙、不僅把前來玩水的小孩子經常拉入河水中淹死、甚至還不時嚇唬靠近寺廟的大人給大家搗亂、但現如今從今往後你都是無法繼續再作亂了、看我就在這兒當場給你殺掉。
 
 村人たちは捕まえたカワウソの首に縄をかけると、カワウソの首をしめようとしました。
 村民們此時已是將抓住的水獺給五花大綁了起來、就在即將要進行著斬首的時候。
 
 するとそれに気づいたお坊さんが、あわてて村人たちに言いました。
 注意到此事的法師馬上是著急的對著大家夥說道了。
 
 「お待ちなさい。たとえそのカワウソにうらみがあっても、生きている物の命を絶つ事はしてはならない」
 先停下容我說兩句吧、即便這隻水獺它真的很可恨、但怎樣也是一具生命呀、殺生的這種事可是絕對的不能幹。
 
 「しかし、お坊さま」
 可是、大和尚。
 
 「お願いじゃ。今日のところはわしに免じて、そのカワウソを逃がしてはくれないか」
 拜託、就算今天我求求你們、就看在我的薄面上、放過這隻水獺它一條生路吧。
 
 「まあ、お坊さまがそうおっしゃるのなら」
 嘛啊、既然大和尚你都已經開了口、那麼我們就只能照做了呀。
 
 村人がカワウソの首から縄をほどいてやると、命が助かったカワウソはうれしそうに川の中へ姿を消しました。
 村民們這就將水獺脖子上系住的繩子一解、得到解脫的水獺很快的便是奔入水中後一溜煙的逃掉了。
 
 さて、その夜の事。
 好吧、現在就說當天的夜晚。
 
 お坊さんが夜ふけまでお経の勉強をしていると、
 此時的大和尚半夜三更的還在廟中努力的念著經文呢。
 
 ♪コツコツ、コツコツ
 咚咚咚、咚咚咚。
 
 と、部屋の雨戸をたたく小さな音がしました。
 此時房間的擋泥板外傳來了很小的敲擊聲。
 
 お坊さんが雨戸を開けてみると、カワウソが栗の木の皮に包んだ小さな刀を口にくわえていました。
 大和尚聽到動靜後便是拉開了房門、這下不就是把一隻嘴巴裡面叼著一柄用板栗皮包起的小刀的水獺給看見了嗎?
 
 「おや、お前さんは昼間のカワウソか? それは何じゃな。それをわしにくれるというのか?」
 哎呀、你可不就是今天白天的那隻水獺嗎?這可是一件甚麼東西呀、是給我的嗎?
 
 お坊さんがカワウソの小さな刀を手にすると、カワウソは満足そうに頭を下げて、どこかへ行ってしまいました。
 而就在水獺看見了法師接下了小刀了的那一刻、似乎是滿意樣的點了一下頭、而後便則是一溜煙的不知是去向了何方。
 
 あとでお坊さんがその小刀を調べてみると、それは長谷部国重(はせべくにしげ)という刀鍛冶がつくった名刀だったと言う事です。
 後來大法師也是繞有趣味的觀察了一下這把小刀、無意中竟然在刀身柄尾的銘文上得知了這可是由一名專門打造名刀的刀工長谷部國重他的手筆
 おしまい结束
 → 長谷部国重(はせべくにしげ)鎌倉時代後期から室町時代に活躍した名工。
 
 彼の作品である圧切長谷部(へしきりはせべ)は織田信長愛用の品で国宝に指定されている。
 ↓ ※オタク構文版 (翻訳者の改変意訳バージョンです) ↓
 
 カワウソの名刀
 獺切
 むかしむかし、日蓮上人(にちれんしょうにん)という偉いお坊さんが、石川県金沢市の本泉寺(ほんせんじ)というお寺にやってきました。到好久以前、石川県金沢市本泉寺就來了個喊日蓮上人的厲害和尚。
 
 ちょうどその時、お寺の前の川で工事をしていた村人たちが、大きなカワウソを捕まえました。
 同時、廟前頭有條河、這就一群工人到這裡挖啊䯨啊、要修甚麼東西、好死不死一條水獺跑過來著捉到了。
 
 「こいつだな。水遊びをしている子どもをおぼれさせたり、お寺へ来る人たちをだましたりするのは。二度と悪さが出来ないように、ここで殺してしまおう」
 就講這水獺幫過來泅澡的小兒淹死、日弄來廟裡面的路人、就要幫水獺公開處刑了。
 
 村人たちは捕まえたカワウソの首に縄をかけると、カワウソの首をしめようとしました。
 水獺這就著索子一綯、要砍腦鬠了。
 
 するとそれに気づいたお坊さんが、あわてて村人たちに言いました。
 上人看到了就馬上過來阻止。
 
 「お待ちなさい。たとえそのカワウソにうらみがあっても、生きている物の命を絶つ事はしてはならない」
 就講、善人為人、惡人亦為人、無須差別、差別則生善惡、淨土無善無惡、皆一念之間。
 
 「しかし、お坊さま」
 但是村裡人不懂。
 
 「お願いじゃ。今日のところはわしに免じて、そのカワウソを逃がしてはくれないか」
 上人還是執意讓村民放水獺、就講過自己一個面子。
 
 「まあ、お坊さまがそうおっしゃるのなら」
 村民這也就從了。
 
 村人がカワウソの首から縄をほどいてやると、命が助かったカワウソはうれしそうに川の中へ姿を消しました。
 索子一解、水獺遁入水面馬上不見去了。
 
 さて、その夜の事。
 晚上。
 
 お坊さんが夜ふけまでお経の勉強をしていると、
 ♪コツコツ、コツコツ
 和尚半夜唸經敲打。
 
 と、部屋の雨戸をたたく小さな音がしました。
 有條䯨門聲這就來了。
 
 お坊さんが雨戸を開けてみると、カワウソが栗の木の皮に包んだ小さな刀を口にくわえていました。
 開門、這就看外面一條水獺站到的、嘴巴裡面一塊板栗樹皮包到的小匕首叼到的。
 
 「おや、お前さんは昼間のカワウソか? それは何じゃな。それをわしにくれるというのか?」
 哦、白天的水獺是吧、你過來報恩了啊。
 
 お坊さんがカワウソの小さな刀を手にすると、カワウソは満足そうに頭を下げて、どこかへ行ってしまいました。
 看到上人幫自己的小匕首一接、水獺幫腦鬠佝落去作了個禮、不見了。
 
 あとでお坊さんがその小刀を調べてみると、それは長谷部国重(はせべくにしげ)という刀鍛冶がつくった名刀だったと言う事です。
 後面上人一查、這是把長谷部国重打造的名刀、看來水獺還是相當識貨。
 おしまい结束
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