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 9月11日の小話 
 神田川の大水   むかし、江戸の神田川(かんだがわ)に大水がありました。そのために、このあたりのまき屋というまき屋は山のように積んであったまきを、すっかり流してしまいました。
 流れ出したまきは川いっぱいになって、柳原(やなぎはら)のあたりまで押し流されてきました。
 これを見つけた、柳原のこじきたちは、
 「それっ、天からのめぐみだ!」
 と、流れてくるまきを、かたっぱしから岸にあげました。
 そんなわけで、たくさんのまきを手に入れたこじきがまき屋になり、全てのまきを失ったまき屋がこじきになったそうです。
 ♪ちゃんちゃん(おしまい)
  
 
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