|  |  | 福娘童話集 > きょうの江戸小話 > 9月の江戸小話 > うすの付き方
 9月7日の小話 
 うすの付き方   むかしむかし、一人の男が、いばって言いました。「おっほん。わしは今日、日本一の発明をしたぞ」
 「ほほう、何の発明だい?」
 みんなが聞くと、男は胸を張って、
 「そいつはな、ふたうすいっぺんに、米をつく方法さ。
 米をつく時、きねを下ろした後、上へ引き上げるだろ?
 下へ下ろしたきねは米をつく役に立つが、上へ引き上げるときは何もついておらん。
 そこで考えた。
 上にもうすをさかさにつるせば、下と上の両方の米がいっぺんにつけるだろ」
 「なるほど。確かに名案だが、しかし、さかさにつるしたうすの中に、どうやって米を入れるんだ?」
 「・・・いやあ、その方法は、これから考えるんだ」
 ♪ちゃんちゃん(おしまい)
  
 
 |  |  |