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6月9日の日本の昔話

天人女房(てんにんにょうぼう)

天人女房(てんにんにょうぼう)
山口県の民話山口県情報

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投稿者 ナレーター熊崎友香のぐっすりおやすみ朗読
【大人も眠れる睡眠朗読】日本昔ばなし12 とんち集 元NHKフリーアナ 絵本読み聞かせ

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投稿者 「ひつじも眠る朗読チャンネル」  【眠くなる女性の声で読み聞かせ】おやすみ前の日本昔話集

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投稿者 癒しのココロちゃんねる 【睡眠用朗読】

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制作: フリーアナウンサーまい【元TBS番組キャスター】

♪音声配信(html5)
音声 ヤマネコギン

♪音声配信(html5)
音声 Judy

 むかしむかし、あるところに、一人の若い木こりが住んでいました。
 ある日の事、木こりは仕事に出かける途中で、一匹のチョウがクモの巣にかかって苦しんでいるのを見つけました。
「おや? これは可哀想に」
 木こりはクモの巣を払って、チョウを逃がしてやりました。

 それから少し行くと、一匹のキツネが罠(わな)にかかっていたので、
「おや? これは可哀想に」
と、木こりは罠からキツネを助けてやりました。

 またしばらく行くと、今度は一羽のキジが藤かずらにからまってもがいていました。
「おや? これは可哀想に」
 木こりはナタで藤かずらを切り払い、キジを逃がしてやりました。

 さて、その日の昼近くです。
 木こりが泉へ水をくみに行くと、三人の天女が水浴びをしていました。
 天女の美しさに心奪われた木こりは、泉のほとりに天女が脱ぎ捨ててある羽衣(はごろも)の一枚を盗みとって木の間に隠れました。
 やがて三人の天女は水から出てきましたが、そのうちの一人だけは天に舞い上がるための羽衣が見つかりません。
 二人の天女は仕方なく、一人を残して天に帰って行きました。
 残された天女は、しくしくと泣き出してしまいました。
 これを見た木こりは天女の前に出て行って、天女をなぐさめて家へ連れて帰りました。
 そして盗んだ羽衣は、誰にも見つからないように天井裏へしまい込みました。

 そして何年かが過ぎて二人は夫婦になったのですが、ある日木こりが山から戻ってみると、天女の姿がありません。
「まさか!」
 男が天井裏へ登ってみると、隠していた羽衣も消えています。
「あいつは天に、帰ってしまったのか」
 がっかりした男がふと見ると、部屋のまん中に手紙と豆が二粒置いてありました。
 その手紙には、こう書いてありました。
《天の父が、あたしを連れ戻しに来ました。あたしに会いたいのなら、この豆を庭にまいてください》
 木こりがその豆を庭にまいてみると、豆のつるがぐんぐんのびて、ひと月もすると天まで届いたのです。
「待っていろ、今行くからな」
 木こりは天女に会いたくて、高い高い豆のつるをどんどん登って行きました。
 何とか無事に天に着いたのですが、しかし天は広くて木こりは道に迷ってしまいました。
 すると以前助けてやったキジが飛んで来て、木こりを天女の家に案内してくれたのです。
 しかし天女に会う前に、家から父親が出て来て
「娘に会いたいのなら、この一升の金の胡麻(ごま)を明日までに全部拾ってこい」
と、言って、天から地上へ金の胡麻をばらまいたのです。
 天から落とした胡麻を全て拾うなんて、出来るはずがありません。
 とりあえず金の胡麻探しに出かけた木こりが、どうしたらよいかわからずに困っていると、以前助けてやったキツネがやって来て、森中の動物たちに命令して天からばらまいた金の胡麻を一つ残らず集めてくれたのです。
 木こりが持ってきた金の胡麻の数を数えた天女の父親は、仕方なく三人の娘の天女を連れてくると、
「お前が地上で暮していた娘を選べ。間違えたら、お前を天から突き落としてやる」
と、言うのです。
 ところが三人の顔が全く同じなので、どの娘が木こりの探している妻かわかりません。
 すると、以前助けてやったチョウがひらひらと飛んで来て、まん中の娘の肩にとまりました。
「わかりました。わたしの妻は、まん中の娘です」
 見事に自分の妻を言い当てた木こりは、妻と一緒に地上へ戻って幸せに暮らしたということです。

おしまい

朗読者情報 台湾居住者 Judy

 日本で20年の生活を経た後、本国の台湾に戻ったジュディーは日本と台湾の架け橋となり、通訳、翻訳、日本語教師を経験後、現在は日本語を使い、様々な分野の録音に携わっています。
  台湾日文配音者です。
  朗読に関するご意見ご要望はjudy.yen1204@gmail.comまでお願いいたします。

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