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4月22日の日本の昔話

ウマのふん

ウマのふん
吉四六(きっちょむ)さん → 吉四六さんについて

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投稿者 ナレーター熊崎友香のぐっすりおやすみ朗読
【大人もぐっすり眠れる睡眠朗読】日本昔話集⑨ 優しいとんち話 元NHKフリーアナ 読み聞かせ

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制作: フリーアナウンサーまい【元TBS番組キャスター】

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制作 : 妖精が導くおやすみ朗読チャンネル

おりがみをつくろう ( おりがみくらぶ より)
馬の折り紙うま   馬の顔の折り紙うまのかお  ニンジンの折り紙にんじん

♪音声配信(html5)
音声 スタヂオせんむ

♪音声配信(html5)
朗読 : うさぴょん

 むかしむかし、吉四六さんと言う、とてもゆかいな人がいました。
 この頃吉四六さんは、妙な事を始めました。
 毎朝、ざるにウマのふんを入れて、川にさらして洗っているのです。
 そして洗い流すと、ざるの中にいくらかのお金が入っているのです。
「今朝も、もうかったわい」
 吉四六さんは、ざるにお金を入れたまま、見せびらかす様に帰って行きました。
 それを見ていた近所の人が、吉四六さんに尋ねました。
「吉四六さん。そのお金、まさかウマのふんから出たのではないだろうな」
「はい、確かにふんから出た物じゃ」
「するとお前さんのウマは、お金のふんをするのかね?」
「そうだが、それが何か?」

 さあ、それを聞いた村の人たちは、みんな吉四六さんのウマが欲しくなりました。
「吉四六さん。そのウマを売ってはくれんか?」
「いや、売らんぞ。このまま持っていれば、金持ちになれるもんな」
 売らないと言えば、よけいに欲しくなるものです。
「五十両出すから、売ってくれ」
「いや、おれは七十両だ」
「わしなら、百両出すぞ」
 でも、吉四六さんは、
「そんな金、毎日ふんを洗っておれば、すぐに貯まるわい」
と、ウマを売ろうとはしないのです。
 そしてとうとう、噂を聞いた町一番のウマ買いがやって来ました。
 すると吉四六さんは、
「仕方ねえな。村の人ならともかく、わざわざ町から来たんじゃ断れねえ。ただし、毎日上等なえさをやってくれよ」
と、とうとうウマを手放したのです。
 ウマ買いは大金を置いて、喜んでウマを引いて行きました。
 ところがウマ買いは毎日特別上等なえさをやって、大事大事にしているのですが、ウマはお金のふんを出さないのです。
 最初の二、三日は、数枚のお金が出て来たのですが、それからはまるで出てきません。
「吉四六め! だましやがったな!」
 怒ったウマ買いは村にやって来ると、
「やい、吉四六。あのウマは金を出さんぞ!」
と、怒鳴り込みました。
 すると吉四六さんは、
「はて? そんなはずは。・・・えさが悪いんじゃないのか?」
「何を言うか。ムギやらニンジンやら、毎日上等なえさをやって、大事にしているんだ!」
「ムギやニンジンねえ。まあ、確かにそれも上等なえさだが。・・・で、そのえさには、お金は入っているかい?」
「金?」
「そうさ、どんなにいいえさでも、お金入りのえさほど上等じゃねえ。この世で一番上等なえさは、お金入りのえさだ。それさえやれば、ウマはお金の入ったふんをするよ」

おしまい

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