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12月14日のｲｿｯﾌﾟ童話



ブタとヒツジ

※本作品は、読者からの投稿作品です。　投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先

投稿者 : 神栖星花研究所　「神栖星花研究所」

　一匹のブタがヒツジの群れに混じって、いつも一緒に草を食べていました。
　ある日の事、ヒツジ飼いがこのブタを捕まえました。
　ブタは、
「ブー、ブー」
と、泣きわめいて、じたばたしました。
　ヒツジたちはそれを見て、
「おい、うるさいぞ。大人しくしろよ。おれたちだって、しょっちゅう捕まえられるけれど、泣きわめいたりなんかしないぞ」
と、叱りつけました。
　するとブタが言うには、
「だって、同じ捕まえられるにしても、あなたがたとぼくとでは訳が違いますよ。
　人間があなたがたを捕まえるのは、羊毛や乳を取る為だけれど、ぼくを捕まえるのは、肉にする為ですもの」

　このお話しは、お金や持ち物ではなくて、命を取られそうな目に会った人が泣きわめくのは、当たり前という事をたとえています。

おしまい