童話・昔話・おとぎ話の福娘童話集 福娘童話集 きょうの日本民話
 
     8月25日の豆知識

366日への旅
きょうの記念日
歯茎の日
きょうの誕生花
ひおうぎ
きょうの誕生日・出来事
1948年 きたろう(タレント)
  8月25日の童話・昔話

福娘童話集
きょうの日本昔話
はなよめになりそこねたネコ
きょうの世界昔話
いつまでも友だち
きょうの日本民話
ニワトリの恩返し
きょうのイソップ童話
キツネとヤギ
きょうの江戸小話
ゆうれいの命もこれっきり
8月25日の広告

福娘童話集 > きょうの日本民話 > 8月の日本民話 > ニワトリの恩返し

8月25日の日本民話

ニワトリの恩返し

ニワトリの恩返し
青森県の民話青森県情報

 むかしむかし、ある村のお寺の和尚(おしょう)さんが、北海道へでかけて帰ってくるときのことでした。
 連絡船(れんらくせん)の船室で眠っていた和尚さんは、不思議な夢をみました。
 一羽のニワトリが、こんな事をいうのです。
「わたしは、この船にのっているニワトリです。夜明け前には殺されて食べられてしまいます。どうかわたしを助けてください。六十銭で、わたしの命を買いとってください。どうかお願いいたします」
 やがて空が白みはじめると、和尚さんは目をさましました。
「不思議な夢じゃ。ただの夢だろうが、もしもという事がある」
 そこで和尚さんは船が港につく前に、お供の小僧(こぞう)さんに一円札を持たせて、ニワトリをつれている人がいたらその人からニワトリを買いとるよういいつけたのです。
 しばらくすると、小僧さんはカゴに入ったニワトリと、つり銭の四十銭を持って和尚さんのところへもどってきました。
 何と、金額までピッタリで、不思議な夢は正夢だったのです。
 和尚さんはそのニワトリを港の知り合いの人にあずけて、村のお寺へ帰っていきました。
 ニワトリはその後、八ヶ月ほどして死んでしまいました。
 ニワトリをあずけた知り合いからその知らせをうけると、和尚さんは知りあいの家まででかけていって、ニワトリの供養(くよう)をしてやりました。
 それからしばらくたったある日、和尚さんの夢の中に、あのニワトリが現れました。
「和尚さま、おかげさまでわたしは命をのばすことができました。寿命がつきるまで生きられたのですから、まことにしあわせです。お礼として和尚さまのお命を、七十五才になる年の七月二十五日までお守りいたします。それまではどんな病気になっても、けっして死ぬようなことはさせませんのでご安心を」
 それから行く年か過ぎて、和尚さんは七十五歳の七月二十五日の日をむかえました。
「今日までは、あのニワトリがわしを見守ってくれていたわけか。そう言えば、今までたいした病気にもならずにやってこられた。ニワトリに礼をいわんといかんな。さあ、あしたからはニワトリも見守ってくれん。体に注意せんとな」
 和尚さんは自分にいいきかせましたが、その後まもなく病気になり、一月後の八月二十五日に大往生(だいおうじょう)をとげたという事です。

おしまい

一覧へ移動   このページを閉じる   ホームへ移動

きょうの日本民話
ミニカレンダー
<<  8月  >>
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            
福娘のサイト
366日への旅
毎日の記念日・誕生花 ・有名人の誕生日と性格判断
福娘童話集
世界と日本の童話と昔話
子どもの病気相談所
病気検索と対応方法、症状から検索するWEB問診
世界60秒巡り
国旗国歌や世界遺産など、世界の国々の豆知識