童話・昔話・おとぎ話の福娘童話集
福娘童話集 きょうの日本民話
福娘童話集 > きょうの日本民話 > 4月の日本民話 > ナメクジ土俵
     4月15日の豆知識

366日への旅
きょうの記念日
ヘリコプターの日
きょうの誕生花
きんぎょそう
きょうの誕生日・出来事
1965年 野口聡一 (宇宙飛行士)
  4月15日の童話・昔話

福娘童話集
きょうの日本昔話
カモとりごんべえ
きょうの世界昔話
おくびょうものと大男
きょうの日本民話
ナメクジ土俵
きょうのイソップ童話
アリとハト
きょうの江戸小話
こやしとおもう
4月15日の広告


4月15日の日本民話

ナメクジ土俵

ナメクジ土俵
愛媛県の民話愛媛県情報

 むかしむかし、ある村では日照り(ひでり→長い間、雨がふらない事)がつづいて、田畑の作物がほとんど枯れてしまいました。
 食べる物が少なくなり、働く気力もなくなったお百姓(ひゃくしょう)さんたちは、すっかりふさぎこんでいました。
 この村では毎年四月にすもう大会がひらかれていましたが、土俵(どひょう)をつくる元気もないのか、だれもすもう大会のことを口にする者はいません。
 このままでは、すもう大会は中止になるでしょう。
 ところが、ある朝の事です。
 畑仕事にいこうとしたお百姓が、お地蔵(じぞう)さんの前の原っぱで、キラキラ光っているものを見つけたのです。
「はて。なんだろう?」
 お百姓が原っぱまで行ってみると、大きな土俵(どひょう)のまわりの縁のところが、日の光にあたって丸くと光っていたのです。
「だれかが、こんなりっぱな土俵をつくってくれたぞ」
 お百姓は喜んで、ふと土俵のかたわらの草のかげに目をやると、そこには何百匹もの死んだナメクジがころがっていました。
 お百姓はビックリして、村の人たちのところへ飛んでいきました。
「そういえば、きのうの晩おそくにあそこを通ったんだ。その時、何かがボーッと光っていた。月の光が草の夜露(よつゆ)にあたっているんだろうと思って、べつに気にもかけなんだが、その時に、このナメクジたちがはいずりまわって、からだのネバネバで土俵をつくっておったんだな」
「これは、祭りにすもう大会をしろという事じゃないか。きっと神さまがナメクジたちに命じて、この土俵をつくらせたんじゃ」
「うむ、そうかもしれん」
 ナメクジは自分たちが死ぬほどの力を出して、たった一晩で見事な土俵をつくったのです。
 祭りの日、元気を取り戻したお百姓さんたちは、すもう大会をおおいに楽しみました。
 そして自分たちに元気をあたえてくれた土俵に、『ナメクジ土俵』という名前をつけたという事です。

おしまい

トップへ移動   このページを閉じる   ホームへ移動

きょうの日本民話
ミニカレンダー
<<  4月  >>
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30      
福娘のサイト
366日への旅
毎日の記念日・誕生花 ・有名人の誕生日と性格判断
福娘童話集
世界と日本の童話と昔話
子どもの病気相談所
病気検索と対応方法、症状から検索するWEB問診
世界60秒巡り
国旗国歌や世界遺産など、世界の国々の豆知識