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イラスト　myi　　　ブログ　sorairoiro

あわれな あくま

(スウェーデン の むかしばなし)

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　むかしむかし、いっぴき の ウシ を かっている おひゃくしょう が、ウシ を ぼくじょう へ つれて いきました。

　そして ウシ が くさ を たべる のを みながら、かみさま に おいのり を しました。

「かみさま。

　いつも わしら を おまもりくださって、ありがとうございます。

　ことしも この ウシ に、たっぷり くさ を たべさせて やってくださいまし」

　それを いっぴき の あくま が、しげみ の かげ から きいていました。

「ふん。

　にんげんて やつ は、なんでも かんでも うまく いく と かみさま に おれい を いう。

　ところがだ、わるいこと が おきる と きまって おれたち あくま の せい に する。

　・・・くやしいな、おれ みたい に いい あくま も いるって いうのに。

　ちくしょうめ、みていろ！」


　それから、みっか が たちました。

　おひゃくしょう の ウシ が ぬま に おちて、でられなく なって いました。

　 それを みると おひゃくしょう は、ひどく おこりました。

「なんてこと を しやがる！

　また、あくま の やつ の イタズラ だな！」

　あくま は、しげみ の かげ から つぶやきました。

「ほらな。やっぱり、おれ の おもっていた とおり だ」

　おひゃくしょう は ウシ を ひっぱりだす ため に、てつだい の ひと を よび に いきました。

「よし、いいこと を する チャンスだ！」

　 あくま は しげみ から でてくると、うごけなくなった ウシ を たすけて あげました。

「へっへっへっ、こんど こそ、おれ も おれい を いわれる だろう」

　あくま は、ニコニコがお です。

　やがて、おひゃくしょう が かえって きました。

　そして ウシ が ぬま から あがっている のを みると、おひゃくしょう は おおよろこび で いいました。

「おおっ、かみさま。ウシ を ひっぱりあげて くださって、ありがとうございます」

おしまい