福娘童話集 > きょうの世界昔話 > 10月の世界昔話 > 魔法使いの弟子 
      10月15日の世界の昔話 
          
          
        イラスト myi   ブログ sorairoiro 
         
        イラストの隠しキャラを探してみよう。 
(チョウ、ウサギ) 
 
正解は、お話しの最後にあります。 
         
  魔法使いの弟子 
  ドイツの昔話 → ドイツの国情報 
       
      アニメサイズ
        Max 2880×2160 字幕「日本語」「英語」 
        
         
        イラスト myi   ブログ sorairoiro 
         
        ※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先 
        
         
        投稿者 「凛音」  凛音 
        ※ この動画のイラストは、福娘童話集が使用許可を出しています。 
         
        ※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先 
        
         
        投稿者 「眠りのねこカフェ」 
         
        ※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先 
        
         
        投稿者 「天乃悠の朗読アート」   天乃悠の朗読アート 
      
       
      
        
          | ♪音声配信(html5) | 
         
        
           | 
         
        
          | 音声 得本綾(コトリボイス) ラジオHP | 
         
       
      
       むかしむかし、魔法使いとその弟子が、二人で住んでいました。 
         
   ある日の事、魔法使いは出かける時に、弟子に言いつけました。 
  「風呂の水を、いっぱいにしておくように」 
   魔法使いの姿が見えなくなると、弟子はソファーにゴロンと横になりました。 
        
              「あーあ、川からバケツで水をくんで来て、風呂をいっぱいにしておくなんて面倒だなあ。 
         毎日毎日仕事を山ほど言いつけられて、いやになっちゃうよ。 
         ・・・そうだ!」 
         弟子は、ある名案をひらめきました。 
        「そうそう、ぼくは魔法使いの弟子なんだ。こういう時こそ、覚えた魔法を使ってみなきゃ」 
        
       弟子はソファーから飛び起きると、ほうきにむかって魔法の言葉で命令しました。 
        「ほうきよ、ほうき。川の水をバケツでくんで来い。そしてその水を、風呂に入れるのだ!」 
        
       するとほうきから小さな手が出てきて、両手に二つのバケツをつかむと、ヒョッコリ、ヒョッコリと歩き出したのです。 
        
              「よし、うまくいったぞ! これでぼくも一人前の魔法使いだ!」 
         弟子は、大喜びです。 
         魔法のほうきはバケツをさげて、川へ走って行きます。 
         そして川の水をバケツにくむと、ヒョッコリ、ヒョッコリともどって来るではありませんか。 
         弟子は、うれしくてたまりません。 
         魔法のほうきは、くんできた水を風呂にザザーッと入れると、また家を出て川へ走って行きます。 
        
              「ああ、らくちんだったら、らくちんだ。魔法を使えば、らくちんだ!」 
         弟子はバケツを持って何度も行ったり来たりする魔法のほうきに、手拍子(てびょうし)をとりながらおどりました。 
         風呂の水は、あっという間にいっぱいになりました。 
        「さあ、終わったぞ」 
        
       弟子はニッコリ笑って、ソファーでまた昼寝をしようと思いました。 
         ところが、魔法のほうきは止まりません。 
         風呂の水はいっぱいで、もうあふれてしまうというのに、バケツに水をくんで来ては風呂に入れるのです。 
         風呂からあふれた水が、廊下(ろうか)に流れ出ました。 
        
      「ああ、やめろ! もうおしまいだってば!」 
         弟子が命令しますが、ほうきは言うことを聞きません。 
         もう家の一階は、プールのように水がたまっていました。 
        「このままじゃあ、怒られてしまうよ。・・・えーと、魔法をとく言葉はなんだっけ? ・・・えーと、えーと」 
        
       どうしても、魔法をとく言葉が思い出せません。 
        「ええーい、こうなれば、ほうきをこわしてやる!」 
        
       弟子はオノを持って来ると、魔法のほうきをまっぷたつに切りました。 
        
               そのとたん魔法のほうきは二つにふえて、今までの二倍の水を運んでくるのです。 
        「えい! えい! はやくとまれ!」 
        
               弟子がオノでほうきを切るたびに、ほうきはドンドンふえていって、ドンドン水を運んできます。 
        「あーん、これじゃ、おぼれちゃうよー」 
        
       弟子は二階へ逃げようと、階段をかけ登りました。 
         その時、魔法使いが帰って来ました。 
        
              「なんだこれは! さては、弟子のしわざだな」 
         ビックリした魔法使いは、あわてて魔法の言葉をとなえました。 
        
              「ほうきよ、止まれ! 水よ、消えろ!」 
        
       そのとたん、風呂からあふれた水はパッとなくなり、ほうきも元のほうきにもどりました。 
        「あの、その、・・・ごめんなさい」 
         階段の手すりにしがみついていた弟子は、魔法使いにあやまりました。 
        
               魔法使いは弟子の頭をコツンとたたくと、大きなため息をついていいました。 
        「やれやれ、風呂の水くみをいやがるようじゃ、一人前の魔法使いにはなれないぞ」 
      おしまい 
         
         
        隠しキャラの正解  
          
         
        ※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿参加希望は、メールをお送りください。→連絡先 
          
          
        イラスト 「みずしま薫」 
         
        ※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿参加希望は、メールをお送りください。→連絡先 
          
        イラスト Smile STATION 
        
 
     |