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 8月2日の世界の昔話
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  イラスト : にしがきゆうこ  おはなしあっつこっつ
 
 サルとボウシ屋
 イギリスの昔話 → イギリスの国情報
 
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 投稿者 「おはなしあっつこっつ」  おはなしあっつこっつ
 
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 投稿者 ナレーター熊崎友香のぐっすりおやすみ朗読
 
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 制作: フリーアナウンサーまい【元TBS番組キャスター】
 
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 投稿者 「Dr シロネコ」
 
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 投稿者 「ぐっすり眠れる優しいおやすみ朗読」
 
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 投稿者 「眠りのねこカフェ」
 
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 投稿者 「天乃悠の朗読アート」   天乃悠の朗読アート
 
 
  むかしむかし、冷たい北風の吹く山道を、ボウシ屋さんが歩いていました。作ったばかりのボウシを、町へ売りに行く途中です。
 「ああっ、寒いなあ。おまけに足もくたくただ。どこかに休める場所は?」
 ボウシ屋さんはがけ下に、風も当たらず、お日さまの光でポカポカしている場所を見つけました。
 「やれ、助かった」
 
          ボウシ屋さんは、ボウシのつまった袋をかかえて日なたぼっこをしていましたが、そのうちにコックリ、コックリと居眠りをはじめました。そしてしばらくして目を覚ましてみると、ボウシのつまった袋の口が開いていて、中に入れてあったボウシが一つ残らずなくなっているのです。
 
         「しまった。盗まれたか!」ボウシ屋さんがあたりを見回すと、頭の上の方から、
 「ウキッ、
        キッ、キッ」
 と、サルの鳴き声が聞こえてきました。
 「あっ、おれのボウシ!」
 なんとがけの上でたくさんのサルたちが、ボウシ屋さんのボウシをかぶって遊んでいるではありませんか。
 
         「おーい、ボウシを返せ! それは大切な商売の品だぞ!」ボウシ屋さんは大声で怒鳴りますが、でもサルたちは知らん顔です。
 「このイタズラザルどもめ!」
 ボウシ屋さんはカンカンになって、
 「早く返さないと、ひどい目にあわせるぞ!」
 と、言いながらげんこつを振り上げました。
 するとサルたちもまねをして、同じようにげんこつを振り上げました。
 「バカにするな!」
 ボウシ屋さんが地面をけってくやしがると、サルたちもまねをして地面をけります。
 その時、ボウシ屋さんは、よいアイデアを思いつきました。
 ボウシ屋さんはその場で逆立ちをすると、サルたちに言いました。
 
         「やーい、バカサルども。このまねが出来るか?」「ウキッ、
        キッ、キッ」
 バカにされて怒ったサルたちはボウシ屋さんに負けじと、がけの上で逆立ちをはじめました。
 
  するとかぶっていたボウシが脱げて、がけ下のボウシ屋さんの前に、コロコロと転げ落ちます。「しめしめ。うまくいった」
 
  ボウシ屋さんはそれをひろい集めて袋につめ込むと、くやしがるサルたちをしりめに町の方へ歩いていきました。 おしまい
 
    
 
 
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