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福娘童話集 > 日本民間故事 > 061-090

第 88話
(日本民間故事 088)
島の合戦

島の合戦
搬救兵

日本語 ・日本語&中国語

むかしむかし、加賀の国(かがのくに→石川県)に、釣りの大好きな七人の男がいました。
到好久以前這加賀國就有七條傳奇釣客。

ある日の事です。
七人は集まるとこんな話をしました。
這天七條人就到商量這麼條事。

「良い天気じゃ。こんな日には船に乗って、魚を釣ろうではないか」
講是商量、但無非就是今天天氣好又要去哪裡釣魚了、今天就講要去坐船出海海釣。

「名案じゃ。それに思いきって、うんと遠出をしよう」
那既然都出海了我們這次就去點遠的地方、看有甚麼大點的新魚啊?

「そうだな。それならまさかの時の用意に、弓矢も持って行こう」
那要不幫傢伙也帶到哦?地方遠要是有個萬一啦?

そこで七人の男たちは、弓と矢、それに刀なども船に積み込んで船をこぎ出しました。
七條傢伙就出去釣條魚、船上刀槍棍棒竟然是跟你擺滿的、連大弓都備了。

「さて、この辺りで始めよう」
逽好了點、就準備下鉤了。

男たちが釣り針にえさをつけようとしていると、突然、嵐の様な大風が吹いてきて船をどんどん沖へ流しました。
「大変だ! はやく船をこぐんだ!」
鉤子一放、突然就看到變天了、一下是狂風大作、七條傢伙跟到就慌了、嘴巴裡面䛥到快點划船跑。

七人の男たちは夢中で船をこぎましたが、船は流される一方です。
それから、どれくらい流されたでしょう。
反正就瘋狂的搖槳、也不管地方了、只要船莫翻甚麼都好、最後被波浪帶啊帶、到條甚麼地方自己都不曉得了

気がつくと船は、ある島のすぐそばまで来ていました。
「おい、島だ。島が見えたぞ」
等人緩過神、就看到不遠處有條陌生的島了。
前面有座島啊!


「おお、かなり大きな島だ。これで命も助かったぞ」
好傢伙、快點上岸緩下子去。

さっそく島にあがってみると、林の中から一人の美しい若者が姿を見せました。
七條傢伙幫船岸上一靠、上陸了、這就到島上開始轉啦、還到上面幫條人看到了、看別個樣子還不一般。

若者は七人の男たちに、ていねいに頭を下げると、
「ようこそ、おいで下さいました。
実は訳があって、わたくしがあなた方をこの島へ引き寄せたのです」
と、言いました。
這就開始交談啦、還是男的先開的口。
講了聲對不住、其實是自己幫你們七條吸到我這條島上來的、也是事出有因。


「船を引き寄せるとは、どういう事だ?」
「この若者、ただの人間ではないらしい」
是你幫我們吸過來的?怎麼講?
七人之中就有條傢伙開始問
但是跟到被夥同提醒這男的看起來有點怪。


男たちが若者を怪しんでいると、若者はニッコリ笑って言いました。
這人就確實是怪啦、七釣客有疑、男的則是笑到撇開話題。

「さて、長い船旅で皆さま、お疲れでございましょう。まずはお食事をどうぞ」
就講先吃飯、有甚麼事等下在理。

そして若者が林の奥に手招きすると、林の中から大きな長持(ながもち)をかついだ人足(にんそく)たちが現れました。
直接就是手一招、對到林子的更深處、好傢伙、這裡面看來還有人到、一條像是夥計的傢伙搬條大箱過來了。

長持の中は、酒やおいしい食べ物がたくさん入っています。
腹ぺこだった男たちは、喜んでそれらを食べました。
而裡面放到的正是酒肉、一行人肚子也飢、也不顧忌好開心的開幹了。

そして食事がすむと、美しい若者が言いました。
食畢、男的也好像是要步入正題了。

「あなた方に、お願いがございます。
実は沖の方に、もう一つの島がありまして、そこの主が毎年戦いをいどんでまいります。
そこの主は、この島を奪おうとしているのです。
明日はちょうど、その主が攻めてくる日。
それでぜひ、みなさんにお力ぞえをいただきたく、お迎えいたしました」
講自己有事相邀、實際上到這條島的不遠處還有另外一條島到、對方的島主他就想幫這條島過也奪了、每年子我們這邊都要跟他打仗。
而時間剛好今天明天、他要來了。


自分たちを迎えたとは、おかしな言い方ですが、とにかくこの若者は七人にとっては命の恩人です。
その恩人の頼みを、断る事は出来ません。
先不去管幫自己吸過來這話是條意思、按到正常想法應該是自己船到海上遇險被人援助、人既然對自己有恩、這邊就㫘理由拒絕。

「わかりました。さいわい、弓矢や刀などもあります。たったの七人ではありますが、必ずや、お力になりましょう」
七條釣客剛好船上有傢伙、這就選擇了幫這條忙、但也講了自己這邊也只有七條人、不曉得能頂用吧、只能講儘力。

「ありがとうございます」
島主表示感謝。

「して、向こうの島からは、どれほどの軍勢が攻めてくるのですか?」
這就明天就開打了、他們那邊是條甚麼情況啦?大概是有好多人?

「いや。敵は人間ではありません。それにこのわたくしたちも、人間ではないのです」
「・・・?」
這條傢伙怎麼講啦、他們都不是人、然後其實我們這邊也不是人。
這又是條甚麼意思?釣客門又是一驚。


「まあ、それはいずれおわかりになるでしょう。
ところで、今までの戦いは、波打ちぎわで戦っておりました。
但又㫘看島主作出解釋、只是講時間來了自然就會曉得、趁到這期間又跟釣客們說明了前幾次的戰役是怎麼打的、講之前都是到防他們搶灘。

けれど今度は、あなた方がいてくださるので、敵を岸の上におびき寄せようと思います。
但這次有你們七條之助、可以直接幫他們引到陸上來直接弄了。

奴は岸にあがると力が出るので、喜んであがってくるでしょう。
他們只要成功上岸、一個個就變得好厲害、若是勾引、對方絕對上鉤

奴との対決は、わたくしにお任せください。
最後弄他們的時候就看我。

わたくしたちは、力の限り戦います。
這次一定要一次拵死起來。

ですが、どうにもこらえきれぬようになりましたら、あなた方に目くばせをいたしますから、あなた方は相手の頭をねらって、お持ちの矢を残らず撃ち放って下さい」
但萬一到時候出了甚麼問題、我就對到你們眨眼、你就只管對到別個腦鬠放箭就是的。

いい終わると若者は、林の奥の方へ姿を消しました。
交待完明天要注意的事項、島主也潛入林中了。

七人の男たちは山の木を切って、大きな岩のかげに小屋をつくりました。
釣客們這一下發現別個㫘跟自己準備住的地方啊、也過開始自己砍樹、到塊大嵒頭邊上搭了個簡易的棚棚。

そして岩の上から、敵が来るのを待ちました。
這塊嵒頭還可以幫自己擋到下子啦、人這就到嵒頭後面守到對方來了。

やがて波がざわめき始め、生臭い風が吹いて来ると、海の上にギラギラッと燃える二つの火の玉が現れたのです。
不久、海面上的波濤過就開始了翻湧、海面上漂到漂到漂來兩條手電筒。

そして二つの火の玉は不気味なうなり声をあげると、荒れ狂う波をかきわけてぐんぐんと島へ近づいてきます。
伴隨到別個離島上越來越近、波濤也是更加的肆虐、而手電筒的方位也隱約的聽到低沈的嘶吼。

よく見ると海から来る敵は、クジラよりも大きな大ムカデです。
七條釣客就看這到底是條甚麼傢伙啦、這一下、竟然能是條比鯨魚還大的大蜈蚣。

そして山からも、大木の様に大きな大蛇が現れました。
另外一邊、釣客後面的山也動了、如巨木般那麼粗壯的一條蛇也是開始現身。

とても大きな大蛇ですが、ムカデに比べると半分ほどの大きさしかありません。
雖然這蛇是也大、不過也就只才這大蜈蚣的一半。

やがて陸に上がった大ムカデは、波打ちぎわで、ぶるぶると身ぶるいして体の水をはねのけると、煙の様な息をはき出しました。
大蜈蚣上了岸之後就開始施法、先是甩乾一下自己身上的水、這就直接吐起了毒霧。

一方の大蛇は、かま首を持ちあげてムカデを威嚇(いかく)します。
這邊的蛇王則是吊起條腦鬠、像條眼鏡蛇樣的到那裡恐嚇對方。

二匹の化け物は、しばらくにらみ合っていましたが、やがて砂煙をあげながら互いに相手に食らいつきました。
反正兩傢伙這就對到認、認到認到就卷一起去了、你喍我我喍你。

最初は互角の勝負でしたが、やがて体の小さな大蛇がやられる一方になりました。
一開始還是五五下、不過到了後面可以明顯看出蛇王這邊不行了、畢竟小蜈蚣那麼多。

その時、大蛇が岩の上の男たちに目配せをしました。
「よし、合図があったぞ。それっ!」
而蛇也就正是到這時發出了信號、對到嵒頭後面的釣客幫眼睛一眨。
人這一下就懂了。
射!


七人の男は弓を引きしぼって、大ムカデの頭に目がけて矢を放ちました。
ビューン
ビューン
ビューン
ビューン
矢は次から次へと、休む間もなく放たれました。
そして何百という矢が、大ムカデの頭に突き刺さったのです。
七條傢伙是連接不斷、一箭接到一箭、幾分鐘的時間瘋狂放了百把發、大蜈蚣腦鬠就這麼被貫成了馬蜂窩。

矢がなくなると男たちは岩の上から飛びおりて、刀をふりかざしました。
等到箭徹底射完、這邊的釣客又是取傢伙直接上去討蜈蚣了。

「それっ! 相手はだいぶ弱ったぞ! 逃げられぬ様に足を切り落としてしまえ!」
先砍它踋!莫讓它跑了!

男たちは大ムカデの足を、次から次へと切り落としていきました。
這蜈蚣百足、七條男的像是到砍柴火樣的一根接到一根。

全ての足を切り落とされた大ムカデは、バランスを崩して仰向けにひっくり返りました。
終於等到所有踋全斷、蜈蚣王支持不起龐大巨軀、就是那麼轟然一塌、變成死魚翻白肚啦。

すると男たちは大ムカデの腹をめった切りに切りつけて、とうとう大ムカデをやっつけたのです。
完事之後七條傢伙還要上了蜈蚣肚、幫別個開膛破肚了才安心。

大ムカデが死んだのを見届けると、大蛇は傷ついた体を引きずりながら林の奥に消えていきました。
這就蜈蚣王徹底咽氣、大蛇看到後也是拖到傷勢到林中隱去了。

やがて林の奥からあの若者が姿を現すと、目に涙を浮かべながら言いました。
後面這就看到又從林子裡面島主出來了、別個直接是激動的眼睛水狂流。

「ありがとうございます。あなた方のおかげで、この島の者は平和に暮らす事が出来ます。本当にありがとうございました」
一直到那裡感恩戴德、幫了自己天大的忙啦、如何如何 。

そして林の奥を手招きをすると大勢の人足たちがやって来て、七人の船の中に食べ物や珍しい酒などをたくさん入れてくれました。
這就又是林子裡面出來一些個夥計、就看到幫好酒好肉的往人釣客船上搬。

「さあ、どうぞ船にお乗りください。わたくしが、お送りいたしましょう」
好啦、這就喊人上船送客了。

七人の男たちが船に乗り込むと、若者は手を高くあげました。
七人上了船、島主則是到岸邊朝人揮手、幫手舉高高。

すると島から風が吹いてきて、男たちの乗った船はあっという間に加賀の国へ帰りついたという事です。
這就一下狂風大作、分分鐘七條男的被風浪帶到原來屋了、就是加賀國岸邊、這就果真還是幫你吸過去的。

おしまい
结束

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