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 12月20日の日本民話
 
  
 ヘビの宝
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 投稿者 「ぐっすり眠れる優しいおやすみ朗読」
 
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 投稿者 「天乃悠の朗読アート」   天乃悠の朗読アート
 
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 投稿者 「あーる」  【眠れる朗読】
 
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 投稿者 ナレーター熊崎友香のぐっすりおやすみ朗読
 
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 制作: ぐっすり眠れる癒しの朗読【壽老麻衣】フリーアナウンサーの読み聞かせ
 
 
  むかしむかし、江戸のある町で、たくさんのヘビが坂道の途中に集まって重なり、なわであんだおけのようになっていました。あまりにもめずらしい光景なので、坂道をゆきかう人々は足を止めてながめていました。
 するとその話を聞いた近くに住む十四歳の千吉(せんきち)と言う男の子が、急いでその坂へ走って行きました。
 そしてとぐろを巻いておけのように重なりあっているヘビの固まりの中へ、いきなり手を突っ込んだのです。
 「おいおい、馬鹿な事をするな。ヘビにかみつかれたら、どうするんだ」
 見ている人たちが心配して言いましたが、千吉は平気な顔でニッコリしました。
 そして突っ込んだ手の先で何かをつかむと、引き出した千吉の手には古い銅銭が一枚にぎられていたのです。
 
 千吉は小さい時に死んだおばあさんから聞いた話を、ずっと覚えていたのです。
 千吉のおばあさんは、こう言ったのです。
 「いいかい。
 ヘビがたくさん集まっている所はヘビ塚と言って、その中にはヘビの宝があるんじゃ。
 その宝を手に入れた者は運が開けて、一生お金に困らないというぞ。
 もしもヘビ塚を見つけたら、怖がらずに手を入れてみなさい」
 おばあさんが言った事は、本当だったのです。
 そのヘビの宝である銅銭を大切にした千吉は、それからどんどん運が開けて大金持ちになったという事です。
 おしまい   
 
 
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