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 11月8日の百物語(11月8日的日本鬼故事)
 
  
 幽霊の仕返し
 鬼怨
 
 ・日本語 ・日本語&中国語
 
 ※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先
 
 投稿者 「櫻井園子」  櫻井園子エス代表 《櫻井園子キャンドルWEB販売》
 
 むかしむかし、ある村に、みすぼらしい旅のお坊さんがやってきました。這就好久以前、一條村裡面、來條看起來穿到好稀爛的雲遊僧。
 
 日が暮れてきたので、お坊さんは庄屋(しょうや)さんの門を叩いて言いました。
 天要黑、和尚就敲地主門。
 
 「旅の僧です。どうか一晩、泊めてください」
 這就借宿。
 
 すると庄屋さんが出てきて、怖い顔で言いました。
 這地主就出來惡起一副臉。
 
 「気の毒だが、泊められん。
 不借。
 
 実はこのあいだ、泊めてやった旅の男に大事な物をとられてしまった。
 好像是講最近這段時間好心收留別個、東西反而著人搞走了。
 
 たとえ坊さんでも、旅の者は泊めない事にしたんだ。
 講你就算是和尚、我這裡現在也不接生人了。
 
 さあ、はやく立ち去れ」
 地主這過就趕人了。
 
 「・・・それでは、仕方がない」
 好。
 
 お坊さんがトボトボ歩いて行くと、墓場に出ました。
 和尚這就走啊走、到墳場了。
 
 墓場には、新しい土まんじゅうが出来ています。
 這就看到有塊新墳。
 
 むかしは人がなくなるとお墓に棺おけを埋めて、その上に土をかぶせてお墓にしたのです。
 以前死人都是幫人往棺材裡面一裝、一埋、在幫上面鏟堆土。
 
 その形がまんじゅうに似ている事から、『土まんじゅう』と呼んだのです。
 上面那堆土跟條饅頭樣的、就幫它喊土饅頭。
 
 「申し訳ないが、ここで一晩、ごやっかいになりますよ」
 和尚跟死人講了一聲、這就幫墳地借起來歇了。
 
 お坊さんは土まんじゅうをおがんでから、それをまくらに横になりました。
 和尚對到土堆行了個禮、這就幫他當枕頭了。
 
 その真夜中、寝ているお坊さんの前に、白い着物を着た男の幽霊が現れました。
 半夜、一條白色衣服的幽靈這就出現到睡著的和尚面前了。
 
 幽霊はお坊さんに、声を掛けます。
 鬼就跟開始喊和尚了。
 
 「もしもし、お坊さん」
 喂、和尚、喂喂。
 
 その声に、お坊さんは目を覚ましました。
 和尚聽聲音人也是醒了。
 
 お坊さんは幽霊を見ても驚かず、幽霊にやさしく言いました。
 和尚看到是鬼人也㫘慌、這就正常講話。
 
 「これはこれは。あなたはこの土まんじゅうの幽霊ですか?」
 這墓主就是你吧?
 
 「はい。くやしい事があって、あの世へ行けないでいます」
 對、我又憾恨、還㫘能落去投胎。
 
 「よろしければ、わけを話してくれませんか」
 那你就講吧、我也幫你想哈辦法。
 
 「はい、ぜひとも聞いてください。
 是這樣的子的。
 
 わたしは、この村の庄屋さんの屋敷で働いていた者です。
 我到村子的地主屋打工。
 
 その屋敷に旅の男が泊まり、屋敷の物を盗んで逃げたのです。
 來條人借宿過幫東西幹走了。
 
 庄屋さんは、その泥棒が捕まらない腹いせに、
 後面人也是㫘邏到、這就拿我出氣。
 
 『お前が泥棒を屋敷に引き入れたのだろう。そんなやつは許せん』
 都是你幫別個拉到屋裡來的、現在才變成這條樣子。
 
 と、わたしに泥棒の罪をかぶせて、刀で切り殺したのです」
 我這就跟那條人抵罪、過一刀砍死了。
 
 「そりゃあ、ひどい!」
 和尚表示同情。
 
 「わたしは何とか仕返しをしようと、毎晩幽霊にやって屋敷に行くのですが、屋敷の入り口には幽霊よけのお札がはっている為、中に入る事が出来ません。
 我想邏地主弄他人去、每天都去屋門口打轉、但是門上面貼的有辟邪的東西、我根本進不去。
 
 なにとぞ、幽霊よけのお札をはぎ取ってはいただけないでしょうか」
 你可以幫忙幫那條護符取了吧。
 
 幽霊は涙を流しながら、お坊さんに手を合わせました。
 鬼眼睛水雙拋、求到和尚。
 
 お坊さんはこれまでにも何度か幽霊に出会いましたが、お願い事をされたのは初めてです。
 和尚這也不是第一次碰到鬼、但是被鬼喊幫忙這還是第一次。
 
 「うむ。罪もない人間に罪をかぶせて殺すなんて、とんでもない話だ。すぐに行って、お札をはがしてやろう」
 好、捉不到人取他人抵罪確實不妥、我這就去幫你跟護身符取了去。
 
 お坊さんは庄屋さんの屋敷に戻ると、入り口にはってある幽霊よけのお札をペッとはがしてやりました。
 和尚這又從原路返回去、幫門上的巴(貼)到的護身符這就一撕。
 
 「ありがとうございます」
 鬼就感謝和尚。
 
 幽霊はお坊さんにお礼を言うと、お札がなくなった入り口から屋敷に入って行きました。
 講完鬼這就幫屋一進。
 
 そのすぐ後、
 這就不到片刻。
 
 「助けてくれえ! 幽霊だー!」
 我日!鬼啊!
 
 と、庄屋さんの叫び声がしたかと思うと、
 這就聽地主大聲一唏。
 
 「大変だー! 旦那さまが幽霊に驚いて、命を落とされたぞ!」
 稀爛!老爺著鬼駭死了!
 
 と、屋敷の中が大変な騒ぎになりました。
 這一哈屋裡面就動靜好大。
 
 「これであの幽霊も、あの世へ行けよう」
 好、這哈鬼也可以安息了。
 
 お坊さんは、静かにその場を立ち去りました。
 和尚講完、這就從門口慢慢過走了。
 おしまい结束
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