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 6月1日の日本の昔話
 
  
 金太郎
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 金太郎のぬりえ
  むかしむかし、あしがら山の山奥に、金太郎という名前の男の子がいました。金太郎の友だちは、山の動物たちです。
 金太郎は毎日毎日、動物たちとすもうをして遊んでいました。
 「はっけよい、のこった、のこった」
 「金太郎、がんばれ、クマさんも負けるな」
 だけど勝つのはいつも金太郎で、大きな体のクマでも金太郎にはかないません。
 「こうさん、こうさん、金太郎は強いなあ。でも、次は負けないぞ」
 今度は、つな引きです。
 金太郎一人と、山中の動物たちの勝負です。
 動物たちの中には、体の大きなクマやウシやウマやシカもいましたが、金太郎にかないません。
 「つな引きも、金太郎の勝ち!」
 なんとも大変力持ちの金太郎ですが、強いだけでなく、とてもやさしい男の子です。
 
 ある日、クマの背中に乗って山道を行くと、谷のところで動物たちが困っていました。
 「どうしよう? 橋がないから、向こうへわたれないよ」
 「よし、ぼくにまかせておけ」
 金太郎は近くに生えている大きな木を見つけると、
 「よし、ちょうどいい大きさだ」
 と、いって、その大きな木に体当たりをしました。
 ドーン!
 すると大きな木は簡単に折れてしまい、金太郎がそれを持ち上げて谷にかけると、あっという間に一本橋の出来上がりです。
 「わーい。どうも、ありがとう」
 動物たちは大喜びで、金太郎のつくってくれた橋を渡りました。
 
   その後、強い力とやさしい心を持った金太郎は立派な若者になり、都のえらいお侍さんの家来(けらい)になって、悪い者を次々とやっつけたということです。 おしまい         ※  金太郎は、坂田金時と言う名で源頼光(みなもとのらいこう)に仕え、酒呑童子とよばれる鬼を退治したとされています。
 大きくなった金太郎が登場するお話し。
 → 羅生門の鬼
 → 渡辺綱(わたなべのつな)と酒呑童子(しゅてんどうじ)
   
 
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