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9月12日のイソップ童話
  
  
  
オオカミとライオン
   ある日、オオカミがヒツジを一匹さらって、自分の穴ぐらにはこんでいきました。
   ところがとちゅうで、ライオンにでくわして、ヒツジをよこどりされてしまいました。
   オオカミは、遠くからライオンにいいました。
  「ぼくのものをとるなんて、ひどいじゃないですか」
   するとライオンは笑いだして、
  「はっはっは。なるほどねえ。これはあんたが、ちゃんと友だちからもらったものだったっけ」
  
   もともと自分の物でない物でも、それを失うときは、もとから自分が持っていたものを失うように感じるものです。
おしまい