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イラスト　myi　　　ブログ　sorairoiro

にんげん と ゼウス

(イソップどうわ)

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　いいつたえ では、むかしむかし かみさま は、まず どうぶつ を さき に つくって、

　ある どうぶつ には つよい ちから を、ある どうぶつ には はやい あし を、ある どうぶつ には そら を とぶ つばさ を あたえました が、

　さいご に つくった にんげん は、はだか の まま でした。

　それで にんげん は、ゼウス の かみ に いいました。

「かみさま、わたし だけ は、なに も めぐんで いただけません でしたね」

　すると ゼウス は、

「おまえ は き が ついて いない が、わたし は おまえ に、なによりも りっぱな おくりもの を さずけたのだよ。

　それ は りせい という、かみがみ の あいだ でも、にんげん の あいだ でも、とても おおきな ちから に なるものだ。

　りせい は どんな に つよい もの よりも つよく、どんな に あし の はやい もの よりも すばやい もの なのだ」と、いいました。

　そこで にんげん は、かみさま の おくりもの の こと が よく わかった ので、かみ を たたえ、かんしゃ しながら ひきさがりました。



　にんげん は みな、かみ の めぐみ に よって りせい を さずけられて います。

　それなのに、この おおきな めぐみ を さとらず に、かんじょう も りせい も もたない どうぶつ を うらやましがる ひと が、ときどき います。

おしまい