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第 144話

力和尚

力和尚
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 むかしむかし、西方寺というお寺に、大変力持ちの和尚さんがいました。
 ある日の事、お寺の本堂の棟木にする為の大木を、裏山から引いてくる事になり、何人もの木こりたちが長い時間をかけて大木を切り倒したのですが、その大木が大変に重たく、多くの村人たちが引っ張っても、びくとも動きません。
 そこへ、西方寺の力持ち和尚さんがやって来て言いました。
「何だ、まだこんな所にいたのか。みんな、力がないのう。どれ、わしに貸してみろ」
 和尚さんは、大木にかけた太い縄を肩にかけると、
「いいか。重い物を引くときは、手の力で引いても駄目だ。こうやって、腹の底に重心を持って来て、腰で引っ張るように・・・。えいっ!」
と、引っぱりました。
 すると、大勢の村人が引っ張ってもびくともしなかった大木が、
 ずっ、ずずーっ、ずずずーっ、ずずずずーっ
と、動いたのです。
「動いたぞ!」
「和尚さんが、一人で大木を動かされたぞ!!」
 こうして和尚さんは大木を一人で引っ張っていき、寺の庭まで運んだのです。
 それから今度は、本堂の屋根をふく事になりました。
 人足(にんそく→力仕事をする人)たちが茅(かや)を一束ずつ肩にかついで、よっこら、よっこらと、はしごを登って行くのを見て、
「それでは、仕事がはかどるまい。下から投げたらどうじゃ?」
と、言いました。
 けれど茅の束はとても重たいので、とても屋根まで放り投げる事は出来ません。
「和尚さん、いくら何でも、そんな事はとてもとても」
 一人の人足がそう言うと、和尚さんはひとかかえもある茅の束をひょいと片手でかかえて、
「よし、わしにやらせてみろ」
と、まるでお手玉を投げるかのように、茅の束をポイポイと屋根の上に投げあげてしまいました。
 おかげであっという間に、屋根はふきあがったということです。

おしまい

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