今日の江戸小話 福娘童話集
 


福娘童話集 > きょうの江戸小話 > 2月の江戸小話 > 浪人のこたつ

2月11日の小話

浪人のこたつ

浪人のこたつ

♪おはなしをよんでもらう(html5)
朗読 : 悠が童話を読んでみます

 朝から雪の降り積もる、寒い寒い日の事です。
 貧乏浪人(ろうにん→お城で働いていないお侍さん)のところへ、友だちの浪人が遊びに行ってみると、なんと暖かそうなこたつに入っているではありませんか。
 この当時のこたつはとても高価な物なので、貧乏浪人に手に入る物ではありません。
「おい、こたつとは豪勢だな。親戚の遺産でも手に入ったのか?」
 友だちの言葉に、貧乏浪人は笑いながら手を振りました。
「いやいや。実はな、これは犬にふとんをかぶせただけの、犬ごたつなんだ。だがこれが、なかなかに暖かでな。どうだ、お前も入らないか」
「ほほう。そいつは名案だ。では遠慮無く、入らせてもらおう」
 そう言って、友だちが足を入れた途端、
「おおっ!」
と、叫びながら、目を丸くしました。
「どうした? そんなに暖かいか?」
「いや、ちきしょうめ。こたつに足を食いつかれたわ」

おしまい

前のページへ戻る


     2月11日の豆知識

366日への旅
きょうの記念日
建国記念の日
きょうの誕生花
フリージア(Freesia)
きょうの誕生日・出来事
1977年 ホリ (お笑い芸人)
恋の誕生日占い
物静かで心優しい
なぞなぞ小学校
使う時は真っ直ぐ立てるけど、使わない時は逆立ちさせる物は?
あこがれの職業紹介
絵本作家
恋の魔法とおまじない 042
好きな人を不幸な事から守るおまじない
  2月11日の童話・昔話

福娘童話集
きょうの日本昔話
笛の名人
きょうの世界昔話
ゾウの鼻はなぜ長い
きょうの日本民話
お酒の好きな子ザル
きょうのイソップ童話
ロバとロバひき
きょうの江戸小話
浪人のこたつ
きょうの百物語
蟹ヶ淵(かにがふち)