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 8月28日のイソップ童話
 
  
 羽根を切られたワシとキツネ
 
 にほんご(日语)  ・ちゅうごくご(中文) ・日语&中文
 
 ※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先
 
 投稿者 : 神栖星花研究所 「神栖星花研究所」
   ある日、一羽のワシが人間に捕まりました。捕まえた人はワシの羽根を短く切って鳥小屋の中に入れ、ニワトリと一緒に飼っておきました。
 羽根を切られたワシは、あまりにも悲しいので、しょんぼりと首をたれ、エサも食べられないありさまでした。
 まるで、生け捕りにされた王さまの様でした。
 ところが、別の人がこのワシを買い取ってくれたのです。
 今度の人はワシの傷んだ羽根を抜いて薬を塗り、新しい丈夫な羽が生えるように手当てをしてくれました。
 元気に飛べる様になったワシは、ウサギを捕まえて親切なご主人に持って行きました。
 それを見て、キツネが言いました。
 「きみ、次の獲物は初めの人の所へ持って行けよ。前の怖い主人のご機嫌を取る事も必要だぜ。また捕まって羽根を切られるといけないから」
 
 親切にしてくれた人には、たっぷりと恩返しをしなければなりません。
 でも、意地悪な人からまた嫌な目に会わない様、用心する事も大切です。
 おしまい   
 
 
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