福娘童話集 > 新作の紹介 福娘童話集 きょうの新作昔話 童話・昔話・おとぎ話の福娘童話集
     12月16日の豆知識

366日への旅
きょうの記念日
電話創業の日
きょうの誕生花
ブバルディア(Bouvardia)
きょうの誕生日・出来事
1976年 辺見えみり (タレント)
  12月16日の童話・昔話

福娘童話集
きょうの日本昔話
キツネとタニシ
きょうの世界昔話
もみの木
きょうの日本民話
ぐつとカラス
きょうのイソップ童話
お百姓さんとワシ
きょうの江戸小話
ダイコン売り
きょうの百物語
らんまのろくろっ首
 


福娘童話集 > きょうの新作昔話 > 羊不爛山

2013年 12月16日の新作昔話

羊不爛山(ようふらんざん)

羊不爛山(ようふらんざん)
中国の昔話中国の情報

おりがみをつくろう ( おりがみくらぶ より)
羊の折り紙ひつじ

♪音声配信
朗読者 : おはなしや

 むかしむかし、ある高い山に広成子という名前の仙人が住んでいて、遠くから訪ねて来る仲間のためにヒツジの肉の煮物を作って待っているという伝説がありました。

 ある日の事、都から偉い役人がやって来て、この伝説を耳にすると自分も山でヒツジの肉の煮物を作ってみたくなりました。
 そこで麓の村でヒツジの肉と薪(まき)を用意して、召使いと一緒に山へ登って行きました。
 そして料理の準備に持ってきた薪に火をつけましたが、薪はくすぶるだけで火はなかなかつきません。
「おかしいな。薪が湿っているのかな?」
 それでも頑張って火をつけると、鍋に入れたヒツジの肉をぐつぐつとゆで始めました。

 それから数時間後、煮込んだヒツジの肉を食べようと役人が鍋のふたを取ってみると、不思議な事にヒツジの肉は生のままでした。
「おかしいな。高い山の上だから、煮込むのに時間がかかるのかな?」
 そこで役人はさらに数時間煮込んでみましたが、鍋のふたを取ってみると、やっぱりヒツジの肉は生のままです。
「仕方ない。今日はあきらめよう」
 役人は近くのお寺に行くと、一晩泊めてもらうことにしました。
 そして役人がお坊さんに今日の事を話してみると、お坊さんはこう教えてくれたのです。
「この山でヒツジを煮るには、仙人が使う仙火と言う物が必要だそうです。
 しかし、仙火を使わずに運良く三日以内にヒツジが煮えて食べる事が出来たなら、その者は仙人と同じ不老の体になれると言われています」
「おおっ、不老の体に!」
 それを聞いた役人は召使いと頑張って、ヒツジの肉を三日の間、煮続けました。
 けれど三日後、役人が鍋のふたを取ってみると、やっぱりヒツジの肉は生のままだったのです。
「そう簡単には、不老の体にはなれぬか」
 役人はあきらめると、山を下りて都に帰って行きました。

 やがてこの話が広まり、人々はその山の事を『羊不爛山(ようふらんざん)』と呼ぶようになりました。
 羊不爛山とは、ヒツジが煮えない山という意味だそうです。

おしまい

ページを戻る

新作の紹介メニュー

福娘童話集

新作の紹介
福娘のサイト
366日への旅
毎日の記念日・誕生花 ・有名人の誕生日と性格判断
福娘童話集
世界と日本の童話と昔話
女の子応援サイト さくら
職業紹介・誕生日占い・おまじないなど
子どもの病気相談所
病気検索と対応方法、症状から検索するWEB問診
世界60秒巡り
国旗国歌や世界遺産など、世界の国々の豆知識