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メスウシとライオン(A Cow and a Lion)

メスウシ と ライオン
(インドのむかしばなし)

おりがみをつくろう ( おりがみくらぶ より)
牛うし   ライオンらいおん

♪にほんごのろうどく
TIME 4:25   ろうどく 朗読 まちゃりんの読んだり〜の♪



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 むかしむかし の おはなし です。

 いっとう の メスウシ が かわ に みず を のみ に いった とき、ついで に かわ の ほとり の あおい くさ を いっぱい たべました。

 さて かえろう と すると、ふうん な こと に はらぺこ の ライオン に あって しまいました。

「おい、メスウシ。かくごしろ。おまえ を、たべて しまうぞ!」

 ライオン は、すぐ に とびかかり そうな いきおい です。

 メスウシ は あとずさり しました が、でも き を とりなおして かんがえました。

(どうせ、いつか は しぬ の です。それなら、わたし を ほしがっている ライオン に、わたし の からだ を やって しぬ のが、りっぱな しにかた かもしれない)

 メスウシ は、ライオン に いいました。

「どうぞ、わたし を たべて ください。でも、ひとつ おねがい が あるのです」

「なんだ?」

「おはら を すかせて いる こウシ が、わたし の かえり を まっています。

 どうか わたし に、おっぱい を やり に いかせて ください。

 すぐ に、もどって きます から」

「だめだ! かえって こない に、きまって いる!」

「かえって きます。

 やくそく は、まもります。

 いま こウシ に のませなければ、わたし の おっぱい は むだ に なって しまいます。

 なにか の やくにたつ と いうこと は、とても だいじな こと でしょう?」

「・・・ふむ。じゃあ、いってこい。おれ は、ここ で まっている」

 ライオン は しぶしぶ ながら も、しょうち しました。

 メスウシ は いそい で いえ へ かえる と、こウシ を よびました。

「さあ、おいで ぼうや。わたし の おっぱい を、たっぷり と おのみ」

 ところ が りこうな こウシ は、おかあさん の ようす が いつも と ちがう こと に き が つきました。

「おかあさん、なにか しんぱいごと が あるんでしょう?

 はなしてよ。

 はなして くれなければ、ぼく、おっぱい を のまないよ」

 こウシ が あまり に しんけん なので、メスウシ は とうとう ほんとう の こと を はなしました。

「ね、わかったでしょう。

 いい こ だから、はやく のんでね。

 おかあさん は、ライオン と かたく やくそく を したのだから」

 すると こウシ は、なきだしそうな かお で おかあさん を みあげました。

「おかあさん。

 ぼく も おかあさん と、いっしょ に いく。

 おかあさん が ひとり で ライオン の ところ へ いく と おもったら、ぼく かなしくて、おっぱい を のむことなんか できないよ」

 メスウシ は、こウシ を だきしめました。

「おかあさん」

 こウシ は、いいました。

「この よのなか で なにか の やくにたつ のは、いいこと だって いったでしょう。

 おかあさん と ぼく を たべれば ライオン も おなか が いっぱい に なって、しばらく は ほかの どうぶつ を たべたり しないよ」

「でも、おまえ まで が たべられる なんて・・・」

「いやだ! おかあさん と いっしょ に いく!」

 こウシ は、けっして メスウシ の そば を はなれようとは しません。

 しかたなく メスウシ は こウシ を つれて、ライオン の ところ へ いそぎました。

「ライオンさん、やくそくどおり かえってきました。

 こウシ も、いっしょです。

 さあ、わたしたち を たベてください。

 あなた は おなか が ペコペコ でしょうが、あたしたち を たべれば しばらく は ほか の どうぶつ を たべなくて も いいはず。

 じぶん の からだ を ささげて ほか の どうぶつ を たすけるのは、たいへん たいじな こと ですから」

 ライオン は メスウシ の はなし を、ジッ と きいていました。

 その め には、なみだ が うかんでいます。

「さあ、ライオンさん、どうぞ」

「ぼくも、どうぞ」

 ウシ の おやこ は そういうと、しずかに め を つむりました。

 すると とつぜん、ライオン は おなか を おさえる と ウシ の おやこ に いいました。

「あたっ、あいたた!

 きゅう に、おなか が いたくなってきた。

 これでは なにも、たべること は できない。

 ざんねん、ざんねん」

 そして ライオン は、そのまま かえっていきました。

おしまい

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