今日の世界昔話 福娘童話集
 


福娘童話集 > きょうの世界昔話 > ホジャおじさんの笑い話 >ぬれない秘密

ホジャおじさんのぬれない秘密
イラスト Gemini Ai イラストクリックで大イラスト表示

ぬれない秘密
トルコの昔話 → トルコの情報

※読者からの投稿作品。 投稿希望者はメールを。→連絡先

投稿者 「眠りのねこカフェ」

おりがみをつくろう ( おりがみくらぶ より)
馬の折り紙うま   馬の顔の折り紙うまのかお

♪音声配信(html5)
音声 哲也  

 むかしむかし、トルコの国に、ナスレッディン・ホジャと言う、とても変わった人がいました。
 ある日の事、ホジャおじさんは王さまと一緒に、狩りに出かける事になりました。
 ホジャおじさんの乗っている馬は見かけはとても立派なのですが、走るのがとても遅い馬でした。
 家来たちがホジャおじさんを困らせようと、わざとそんな馬を選んだのです。
 その狩りのまっ最中に、激しい雨が降ってきました。
 王さまと家来たちは馬を飛ばして、大急ぎでお城へ帰って行きました。
 ホジャおじさんも早く帰りたいのですが、いくらムチで叩いても、この馬は走ろうとしません。
 トコトコ、トコトコ、のんびり歩くだけです。
「仕方ないな」
 そこでホジャおじさんは着物を脱いで、濡らさない様に馬の腹の下にしまいました。
 そしてやっとの事で、お城へたどり着きました。
 そしてホジャおじさんは濡れた体を拭いて、馬の腹の下にしまっていた着物を着て王さまのところへ行きました。
 すると濡れていないホジャおじさんを見て、王さまが尋ねました。
「おやっ? ホジャよ。お前は全く濡れていないが、どうして濡れずにこれたんだね?」
 するとホジャおじさんは、当たり前の様に言いました。
「はい、王さま。あの馬のおかげで、濡れずにすみました」
「ほほう、あの馬は、そんなに早い馬だったのか。よし、今度の狩りの時はわしが乗るぞ」

 それから何日かたって、王さまはまた狩りに出かけました。
 今度も途中で、激しい雨が降ってきました。
 王さまが急いで帰ろうと馬をムチで打ちましたが、馬はいっこうに走りません。
 そしてお城へたどり着いた時には、王さまはびしょ濡れになっていました。
 怒った王さまは、すぐにホジャおじさんを呼びつけました。
「この大うそつきめ! わしは、びしょ濡れになったぞ!」
 それを聞いたホジャおじさんは、笑って答えました。
「王さま、あなたはこの国で一番偉い人ですが、頭はわたしより良くありませんね」
「うん? どういう意味だ?」
「はい、雨が降ってきたら着物を脱いで、馬の腹の下にしまうのですよ。そして雨があがったら、着物を取り出せばいい。わたしは言ったでしょう。『馬のおかげで、濡れずにすみました』って」
「そうか。確かにそうじゃ。あははははっ、これはまいった、まいった」
 王さまはホジャおじさんの頭の良さに、すっかり感心してしまいました。

おしまい

前のページへ戻る

福娘のサイト

https://hukumusume.com

366日への旅
毎日の記念日などを紹介
福娘童話集
日本最大の童話・昔話集
さくら SAKURA
女の子向け職業紹介など
なぞなぞ小学校
小学生向けなぞなぞ