| 福娘童話集 > 江戸小話 > その他の江戸小話 >おそれながら、バーッ
 第 1話
 
  おそれながら、バーッ   殿さまの、お世つぎ(あととり)が生まれたというので、ご殿(てん)じゅうは、たいへんなよろこびようでございます。さっそく、家老(かろう→大名の取りまとめ役→詳細)が、生まれたばかりの若さまに、お目にかかりました。
 小さな若さまの前に、家老は、手をついて、
 「これは、これは、おめでたきご誕生。ごそんがんをはいしたてまつり、きょうえつしごくにぞんじまする」
 と、祝いをもうしあげると、顔をあげ、赤ちゃんの顔をのぞきこんで、
 「若殿さま。おそれながら、・・・バーッ」
 ♪ちゃんちゃん(おしまい)
   
 
 
 |