福娘童話集 > 新作の紹介 福娘童話集 きょうの新作昔話 童話・昔話・おとぎ話の福娘童話集
     5月 6日の豆知識

366日への旅
きょうの記念日
ゴムの日
きょうの誕生花
しゃが
きょうの誕生日・出来事
1972年 高橋尚子 (マラソン)
  5月 6日の童話・昔話

福娘童話集
きょうの日本昔話
旅人ウマ
きょうの世界昔話
コウノトリ
きょうの日本民話
一日おくれのショウブ売り
きょうのイソップ童話
キツネとお面
きょうの江戸小話
いしゃちがい
広告
 


福娘童話集 > きょうの新作昔話 > ヒツジの始まり

2011年 5月6日の新作昔話

ヒツジの始まり

ヒツジの始まり
リビアの昔話リビアの情報

おりがみをつくろう ( おりがみくらぶ より)
羊の折り紙ひつじ

♪音声配信
朗読者 : おはなしや

 リビアでは、世界で最初に生まれた人間は、魔法を使う女の人だと言われています。
 この女の人が他の人間や家畜を作ったので、みんなは彼女の事を最初のお母さんと呼んで慕っていました。

 ある日の事、最初のお母さんが土を練って、四本足の新しい動物を作りました。
 形が出来上がると、最初のお母さんはその動物を麦のもみがらの中に入れました。
 すると動物の体にはもみがらがたくさんついて、それはやがて綿毛になりました。
 最初のお母さんは、同じ動物を全部で四匹作りました。
 二匹はオスで、二匹はメスです。
 やがて魔法の力でその動物に魂が吹き込まれると、四匹の動物たちは『メエー、メエー』と、鳴き始めました。

「あの『メエー、メエー』と鳴くのは、いったい何だろう?」
 人間たちは最初のお母さんが何を作ったのかを知りたくて、頭の良いアリに調べてくれるように頼みました。
 最初のお母さんの家へ行ったアリは、その生き物がヒツジいう名前で、その肉はとても美味しく、その毛からは糸が出来ることを教えてくれました。
「美味しい肉に、糸が出来る毛か」
 人間たちはアリの話を聞いているうちに、そのヒツジがどうしても欲しくなりました。
 そこで自分たちが畑をたがやして作った麦をたくさん持って行き、最初のお母さんに頼みました。
「最初のお母さん、どうかこの麦とヒツジと交換してください」
「ええ、いいですよ。大切に育ててくださいね」
 こうして人間は、ヒツジを手に入れました。
 これが、物々交換の始まりです。

 ヒツジを手に入れた人間はヒツジを上手に育てて、その数をどんどん増やしていきました。
 おかげで人間は美味しいヒツジの肉をお腹いっぱい食べられるようになり、毛をつむいで糸にして美しい布を織る事も出来るようになりました。

 ところで、ヒツジたちは普通の動物と同じ様に、歳をとれば老いて死んでしまいますが、でも最初のお母さんが一番初めに作った一匹だけは、いつまでたっても若いままで決して死ぬ事がありませんでした。

 ある日、その初めの一匹は、高い山のてっぺんへ登っていきました。
 そして山のてっぺんでうろうろしていると、山の向こうから昇ってきた太陽が初めのヒツジの頭にぴたりとくっついてしまったのです。
 それから初めのヒツジは太陽を頭に乗せたまま、東から西へと散歩するようになりました。

 今でも太陽が東から昇って西に沈むのは、初めのヒツジが頭に太陽を乗せたまま散歩しているからだと言われています。

おしまい

ページを戻る

新作の紹介メニュー

福娘童話集

新作の紹介
福娘のサイト
366日への旅
毎日の記念日・誕生花 ・有名人の誕生日と性格判断
福娘童話集
世界と日本の童話と昔話
女の子応援サイト さくら
職業紹介・誕生日占い・おまじないなど
子どもの病気相談所
病気検索と対応方法、症状から検索するWEB問診
世界60秒巡り
国旗国歌や世界遺産など、世界の国々の豆知識