福娘童話集 > 新作の紹介 福娘童話集 きょうの新作昔話 童話・昔話・おとぎ話の福娘童話集
     2月 1日の豆知識

366日への旅
きょうの記念日
テレビ放送の日
きょうの誕生花
うめ
きょうの誕生日・出来事
1964年 磯野貴理子 (タレント)
  2月 1日の童話・昔話

福娘童話集
きょうの日本昔話
いなばの白ウサギ
きょうの世界昔話
わがままな大男
きょうの日本民話
なますの好きな侍
きょうのイソップ童話
ニワトリとネコ
きょうの江戸小話
身投げ
広告
 


福娘童話集 > きょうの新作昔話 > わらびの恩

2010年 2月1日の新作昔話

わらびの恩
イラスト 柴田伸子

わらびの恩

♪音声配信
スタヂオせんむ

アニメかみしばい版

岩手県の民話岩手県の情報

 むかしむかし、大きなヘビが昼寝をしていると、不運な事に土の中から茅(かや)が芽を出して、鋭くとがった先でヘビの身体を貫き通してしまったのです。

わらびの恩

 やがて目を覚ましたヘビは、
「あぁーーっ、よく寝たな。さて、お昼ご飯にカエルでも食べに行くか」
と、前に進もうとしたのですが、茅に体を貫かれているので、身体が前に進みません。
「あれ? おかしいなあ?」
 そこで自分の身体を見て、ようやく自分の身体が茅に貫き通されている事を知ったのです。

わらびの恩

「わあぁぁ! これは大変だ!」
 ヘビは尻尾をバタバタさせたり、身体をクネクネしたりしましたが、どう頑張っても、茅から身体が抜けません。
「どうしよう? このまま動けないと、飢え死にしてしまうよ」

わらびの恩


 ヘビがほとほと困っていると、ちょうどヘビのお腹の下あたりから、可愛いワラビが出てきました。

わらびの恩

 ワラビは、ヘビが困っているのを見ると、
「ヘビさん、ヘビさん、ぼくが身体を持ち上げてあげるから、もう少しの我慢だよ」
と、言って、ヘビの身体をどんどん持ち上げていきました。

わらびの恩

 こうしてヘビの身体は、突き刺さっていた茅からスポンと抜けたのです。
 身体が自由になったヘビは、大喜びです。
「ありがとう、ワラビさん。本当にありがとう」
 それからヘビはワラビを大切にするようになりました。

わらびの恩

 そして、ヘビが人間を襲うときに、人間が、
♪ヘビよ、ヘビ
♪茅畑(かやばたけ)に昼寝して
♪ワラビに助けてもらった恩を忘れたか?
♪もしも噛んだりしたならば、ワラビを全部取ってしまうぞ
と、唱えると、ヘビはワラビの恩を思い出して、道を開けてくれるのだそうです。

おしまい

ページを戻る

新作の紹介メニュー

福娘童話集

新作の紹介
福娘のサイト
366日への旅
毎日の記念日・誕生花 ・有名人の誕生日と性格判断
福娘童話集
世界と日本の童話と昔話
女の子応援サイト さくら
職業紹介・誕生日占い・おまじないなど
子どもの病気相談所
病気検索と対応方法、症状から検索するWEB問診
世界60秒巡り
国旗国歌や世界遺産など、世界の国々の豆知識