福娘童話集 > お話きかせてね お話し きかせてね <日本昔話朗読> 福娘童話集
福娘童話集の朗読
お話し きかせてね

声優、アナウンサーが、
福娘童話集を朗読
広 告
 


福娘童話集
> お話し きかせてね > きょうの世界昔話

□エンドウ豆の上のお姫さま

エンドウ豆の上のお姫さま
アンデルセン童話 → アンデルセン童話の詳細

♪音声配信
まちゃりんの読んだり〜の♪

 むかしむかし、ある国に王子さまがいました。
 王子さまも年頃で、そろそろ、おきさきをむかえたいと思いました。
 けれど王子さまにふさわしいおきさきは、本物の完全なお姫さまでなくてはなりません。
 そこで王子さまは、世界じゅうを旅して回り、どこから見ても完全なお姫さまをさがしました。
 ところが、どのお姫さまも、美人でなかったり、品がなかったりして、どうしても王子さまのおめがねにかないません。
 王子さまはガッカリして国へもどると、すっかり気持ちが沈んでしまいました。
 そんなある夜のこと、ひどいあらしの中をだれかがたずねてきました。
 城の門をあけると、雨にぐっしょりぬれたひとりの娘が立っていました。
「わたしは、王子さまがおさがしになっている、本物の姫です」
 娘がそういうので、その夜は城にとめてやることにしました。
「ほんとうのお姫さまかどうかは、すぐにわかることですよ」
 王子さまのお母さんはそういうと、娘のベッドにちょっとした工夫をしました。
 まず一粒のエンドウ豆を置き、その上にしきぶとんを二十枚もかさねて、さらに二十枚の羽根ぶとんをかけた上に、娘を寝かせたのです。
 つぎの朝、お母さんは娘に、ベッドの寝心地(ねごこち)はどうだったかたずねました。
 すると娘は、眠そうな目をこすりながら、
「せっかくのおもてなしですが、寝心地が悪くて、少しも眠れませんでしたわ」
と、答えたのです。
 お母さんはさらに聞きました。
「寝心地がわるいといいましたが、どのように悪かったのですか?」
「はい。ベッドの下に、なにかが入っていたのではありませんか。背中にあざがついてしまいました」
 お母さんは、娘が本当のお姫さまだと思いました。
 だって、たった一粒のエンドウ豆であざができてしまうなんて、ふっくらしたベッドでしか寝たことのない人に決まっています。
 こうして王子さまは、やっと本物の完全なお姫さまを、おきさきとしてむかえることができたのです。

おしまい

前のページー戻る

お話しの移動


・ 福娘童話集
・ お話しきかせてね


・  1話  〜  10話
・ 11話  〜  20話
・ 21話  〜  30話
・ 31話  〜  40話
・ 41話  〜  50話
・ 51話  〜  60話
・ 61話  〜  70話
・ 71話  〜  80話
・ 81話  〜  90話
・ 91話  〜 100話
101話  〜 110話
111話  〜


福娘の姉妹サイト

http://hukumusume.com

366日への旅
毎日の記念日・誕生花 ・有名人の誕生日と性格判断
世界60秒巡り
国旗国歌や世界遺産など、世界の国々の豆知識
子どもの病気相談所
病気検索と対応方法、症状から検索するWEB問診