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キツネとウマ

キツネとウマ
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朗読者 : 花水木 運営ブログ : 朗読の翼  運営サイト : すまいるカフェ

 むかしむかし、お百姓(ひゃくしょう)さんの家で長い間働いているウマがいましたが、もう年を取った為に今では満足に働く事が出来ません。
 するとお百姓さんは、ウマを追い出してしまいました。
 追い出されたウマがしょんぼり歩いて行くと、キツネにバッタリと出会いました。
「おや、どうしたんだい? えらく元気がないじゃないか」
 そこでウマが訳を話すと、キツネは、
「ふーん。人間なんて、勝手な生き物だな。働けなくなったら、追い出してしまうとは。・・・よし、ここはおいらが助けてやろう。あんたはそこに寝転がって、死んだふりをしていなよ」
と言って、ライオンのところへ飛んで行きました。
「こんにちは、ライオンさん。実はあっちで、ウマが死んでいます。なかなかに、うまそうなウマですよ」
「そうか、ではさっそく行ってみよう」
 ライオンは、キツネの後をついて行きました。
 そしてウマを見つけると、すぐにかぶりつこうとしたので、キツネはあわてて言いました。
「ちょっと待って下さい。
 こんなところじゃ、横取りしようとする動物が来るかもしれませんよ。
 それよりも、わたしがウマとあなたの尻尾を結びつけてあげますから、あなたはウマを家に持って帰ってから、ゆっくり食べれば良いではありませんか」
「なるほど、それは良い考えだ」
 ライオンは頷くと、ウマの方にお尻を向けました。
「はいはい。しばらくの間、動かないで下さいよ」
 キツネはそう言うと、ウマの長い尻尾の毛でライオンの足をグルグル巻きにして、ライオンの身動きが取れない様にしてしまいました。
「さあ、ウマさん。これでライオンは、身動きが出来ません。このまま家に帰りましょう」
 それを聞いたライオンは、ビックリです。
「キツネめ、よくもだましたな!」
 ライオンは大声で吠えますが、足をグルグル巻きにされているので動く事が出来ません。
 やがてウマはライオンをひきずったまま、お百姓さんの家まで帰って行きました。
 するとそれを見たお百姓さんは、感心してウマに言いました。
「ライオンを捕まえて来るなんて、お前は大したウマだ。よし、お前の面倒は、死ぬまでわたしが見てやろう。もう追い出したりしないから、安心するがいい」
 こうしてお百姓さんは、ウマを死ぬまで大切に可愛がってやったそうです。

おしまい

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