福娘童話集 > お話きかせてね お話し きかせてね <日本昔話朗読> 福娘童話集
福娘童話集の朗読
お話し きかせてね

声優、アナウンサーが、
福娘童話集を朗読
広 告
 


福娘童話集 > お話し きかせてね > 江戸小話の朗読

うなぎのかぎ賃
イラスト myi   ブログ sorairoiro

うなぎのかぎ賃

♪音声配信
TIME 6分35秒 音声 おはなし パタくん
TIME 1分34秒 音声 悠が童話を読んでみます

 むかし、ある町に、けちんぼうな男がいました。
 男は毎日毎日ご飯どきになると、うなぎ屋の前へ出かけて行っては腹いっぱいにうなぎのにおいを吸い込み、

うなぎのかぎ賃

 そのまま家へ飛んで帰ってうなぎのにおいでご飯を食べるのです。

 さて、それに気づいたうなぎ屋の親父は、
「においだけで飯を食うとは、なんちゅうけちだ。
 よし、あのような奴からは、においのかぎ賃を取ってやろう」

うなぎのかぎ賃

と、さっそく帳面(ちょうめん)につけておき、月末になると男の家ににおいのかぎ賃を取りに行きました。
 すると、けちんぼうな男は。

うなぎのかぎ賃

「やい、おれはうなぎ屋に、借金をした覚えはないぞ!」
「いえいえ、これは、うなぎのかば焼のかぎ賃でございます。
 えーと、しめて八百文(→二万四千円ほど)ですな。
 においをかいでうなぎを食べたつもりになっておりますので、こちらも食わせたつもりで銭を取りに来ました」
 うなぎ屋がすましていうと、男は仕方なくふところから八百文取り出しました。
「へい、確かに八百文。ありがとうございました」
 うなぎ屋がにこにこ顔でお金を受け取ろうとすると、男はそれを板の間へ放り投げました。

うなぎのかぎ賃

 チャリーン。
 チャリーン。
 お金が景気の良い音をたてると、男はうなぎ屋に言いました。
「においの代金は、音で払おう。
 今、銭の音を聞いただろう。
 本当に銭を受け取ったつもりで、帰んな!」
 この勝負、うなぎ屋の負けでございます。

※ この朗読は、以下の方により、ご提供を受けた作品です。

おはなしパタくんL
http://patakun.seesaa.net/

悠が童話を読んでみます
http://www.voiceblog.jp/bonsyou//

おしまい

前のページへ戻る

お話しの移動

・ 福娘童話集

・ お話しきかせてね


福娘の姉妹サイト

http://hukumusume.com

366日への旅
毎日の記念日・誕生花 ・有名人の誕生日と性格判断
世界60秒巡り
国旗国歌や世界遺産など、世界の国々の豆知識
子どもの病気相談所
病気検索と対応方法、症状から検索するWEB問診