福娘童話集 > お話し きかせてね > きょうのイソップ童話 
         
          
       
      オオカミとヒツジの群れとオスヒツジ 
      
      
        オオカミの代表が、ヒツジたちのところへきて、 
「番犬をこちらにひきわたして殺させれば、あなたがたをおそうことはいっさいやめて、平和にくらすことにします」 
と、もうしいれました。 
 バカなヒツジたちは、 
「そうしましょう、そうしましょう」 
と、すぐにさんせいしました。 
 しかしそのとき、一匹のオスヒツジが、オオカミの代表にむかって大声でさけびました。 
「オオカミを信用していっしょにくらすことなんかできるものか! 番犬にまもられていてさえ、安心して草を食べることができないくらいなのだから」 
 
 敵の言葉を信用して、自分をまもってくれるものを手ばなしてはなりません。 
      おしまい 
          
         
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