福娘童話集 > お話し きかせてね > きょうのイソップ童話 
         
          
         
ハトとカラス 
      
       
      
      
        ハト小屋に飼われているハトが、 
「わたしは、よく子どもを産むでしょう。ご覧の通り、こんなに大勢の可愛い子がいますよ」 
と、自慢しました。 
 それを聞いたカラスが、バカにして言いました。 
「まあ、あなた、そんなに得意がるのは止めなさいよ。だって、あなたが子どもを産めば産むほど、可愛そうな飼い殺しのハトが増えるだけですもの」 
 
 むかしは、人間にも奴隷(どれい)がいて、家畜(かちく)の様に扱われていました。 
 その人間の奴隷の場合も、同じ事です。 
 たくさんの子どもを奴隷にさせられている親の奴隷は、人間の中で一番不幸なのです。 
      おしまい 
          
         
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