福娘童話集 > お話し きかせてね > きょうのイソップ童話 
         
          
       
金のタマゴを産むニワトリ 
      
       
      
      
        あるところに、一羽のニワトリを飼っている貧しい男がいました。 
 ある日の事、このニワトリが金のタマゴを一つ産みました。 
 男はビックリして、叫びました。 
「これはすごい! 高く売れるぞ!」 
 ニワトリは次の日も、金のタマゴを産みました。 
 また次の日も、また次の日も、毎日一つずつの金のタマゴを産みました。 
 おかげで貧しかった男は新しい家に住み、おいしい物を食べ、きれいな服を着る事が出来ました。 
「おれもずいぶんお金持ちになった。 
 でも、おれよりも大きい家に住み、おれよりも高い服を着ている奴は大勢いる。 
 ニワトリがもっとたくさんのタマゴを産んでくれればいいのだが。 
 ・・・まてよ。 
 あのニワトリの腹の中には、金の固まりがあるに違いない。 
 そうだ、それを取り出せば、おれはもっと金持ちになれるぞ」 
 男はそう思って、すぐにニワトリのお腹を切り開きました。 
 でも、金の固まりなど出てきません。 
 ニワトリは死んでしまい。男はすぐにお金がなくなって、また貧乏になってしまいました。 
 
 このお話しは、欲張るのはほどほどにして、今、自分が持っている物で満足しないと、今持っている物も失う事になる事を教えています。 
      おしまい 
          
         
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