福娘童話集 > お話し きかせてね > きょうのイソップ童話 
         
          
       
      神さまの像をはこぶロバ 
      
      
        ある人が、ロバの背中に神さまの像を乗せて町に連れて行きました。 
 通りを歩いている人たちは、みんな神さまの像を拝みました。 
 するとロバは、みんなが自分を拝むのだと思って大得意になり、大きな声でいなないて、先に進もうとしなくなりました。 
 ロバ引きはロバが何を考えているのかを見抜いたので、こん棒で殴りつけながら言いました。 
「何ておめでたい奴だ。人間さまがロバを拝むなんて事があってたまるか」 
 
 自分は少しも偉くないのに、偉い人の名前を借りていばり散らす人は、正体を知っている人たちから笑い者にされるという事を、このお話しは教えています。 
      おしまい 
          
         
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