福娘童話集 > お話し きかせてね > きょうのイソップ童話 
         
          
       
      人間とセミ 
      
      
        ある人が畑を食いあらすイナゴをとっては殺していましたが、セミも一匹つかまえました。 
 そして殺そうとしたので、セミがいいました。 
「わたしを殺しても、なんにもなりませんからおよしなさい。わたしは畑を食いあらしたりしません。それどころか、わたしはすずしい歌を歌って、つかれた旅人をなぐさめています」 
 それを聞いた人間は、なるほどと思い、セミを逃がしてやりました。 
 
 虫とはいえ、人間に害をあたえないものを殺すのはよくないことです。 
      おしまい 
          
         
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