福娘童話集 > お話し きかせてね > きょうのイソップ童話 
         
          
       
2匹のイヌ 
      
      
        ある人が、2匹のイヌをかっていました。 
 1匹は猟に連れていくために訓練し、もう一匹は番犬にしました。 
 さて、主人は猟犬を連れて猟に出かけ、えものをとってかえるたびに、かならず番犬にもえものをすこしわけてやるのでした。 
 猟犬は不平顔で、番犬にいいました。 
「いつだって、ぼくだけ猟にいかされて、さんざん苦労してるのに、きみはうちで「のほほーん」としていて、ぼくがはたらいてかせいできたごちそうを、ぱくぱく食っちまうんだからな」 
 番犬は、答えました。 
「いやあ、きみ、ぼくを責めるのはまちがいだよ。不平はご主人にいってくれ。自分ではたらかないですねかじりをするように、ぼくをしこんだのは、あの人なんだから」 
 
 子どもについても、同じことがいえます。 
 すぐになまける子、すぐに忘れ物をする子、あまり勉強しない子などは、原因はその子どもの親にある場合が多いのです。 
 「子は親の鏡」という、有名な言葉があります。 
 親は子どもを注意する前に、自分自身を見直してみましょう。 
 
※「子は親の鏡」 ドロシー・ロー・ノルトの言葉 
      おしまい 
          
         
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