福娘童話集 > お話し きかせてね > きょうのイソップ童話 
         
          
         
        カとウシ 
      
      
        一匹のカが、ウシの角にとまっていました。 
   長いあいだとまっていた後で、カはよそへ飛んでいこうと思って、ウシに、 
  「ぼくがここからどけば、やれやれうれしいと、思うでしょうね」 
  と、聞きました。 
   するとウシは、答えました。 
  「あんたがそこにとまったとき、わしは、いっこうに、なんにも感じなかったから、どいてもべつに、なんとも思わないだろうよ」 
   
   このお話しは、いてもいなくても、毒にも薬にもならないような、とるにたりない人のことをたとえています。 
      おしまい 
          
         
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