福娘童話集 > お話し きかせてね > きょうのイソップ童話 
         
          
        イラスト myi 
         
        キツネとツル 
      
       
      
      
       キツネが平たいお皿にマメのスープを入れて、ツルにすすめました。 
「・・・・・・」 
        
        ツルが困っているのを見て、キツネは笑いました。 
         スープが水っぽくて、ツルの細い口には入らないからです。 
   
         ところが今度はツルがキツネを食事に呼んで、細長いくびのびんにごちそうを入れて出しました。 
        
        ツルは楽に口を突っ込んで食べましたが、キツネの口は細長いくびのびんには入らない為、どうしても食べる事が出来ません。 
         キツネに仕返しをしたツルは、困っているキツネを見て笑いました。 
   
   
   
         こんな風に、学者たちが食事の時に難しい理屈の問題を持ち出すと、それがわからない普通の人々は退屈しますし、反対に普通の人々がバカげた話を持ち出すと、学者たちは嫌な顔をします。 
         立場の違う人たちが食事をすると、こう言う事になる事を、このお話しは教えています。 
        
             食事は気の合った仲間と、楽しく食べたいですね。 
        
      おしまい           
         
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