福娘童話集 > お話し きかせてね > きょうのイソップ童話 
         
          
         
        逃げたカラス 
      
       
      
      
       ある人がカラスを捕まえたので、足にヒモをつけて自分の子どもに飼わせました。 
        
        けれども、カラスは人間に飼われるのが嫌でたまりません。 
         それで、ちょっとしたすきに逃げ出して、自分の巣に帰りました。 
        
        ところが足についていたヒモが木の枝にからみついて、もう飛び上がれなくなってしまいました。 
         これでは、飢え死にするしかありません。 
        
       「まったく、ついてないなあ。あのまま人間に飼われていれば、一生食べ物に不自由しなかったのに。これがこうして、飢え死にする事になるとは」 
           
         これは、考えなしに行動すれば、小さな危険から逃れようとして、もっと恐ろしい危険に飛び込む事があることを教えています。 
      おしまい           
         
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