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11月16日のイソップ童話
  
  
  
人とキツネ
    キツネに畑をあらされて、いまいましく思っている人がいました。
    いちど思うぞんぶんしかえしをしてやろうと考えて、キツネをつかまえ、しっぽの先に油をしみこませた綿をくくりつけて、火をつけました。
    しかし神さまは、キッネをこの男の畑に逃げこませました。
    ちょうど刈りいれの時期でしたから、たいへんです。
    男はキツネの後を追いかけながら、せっかくみのった作物が焼かれるのを見て、泣きわめくだけでした。
  
    他人にたいしては寛大にしなければなりません。
    むやみに腹を立てるのはやめましょう。
    なぜなら、おこりっぽい人があんまりおこったために、ひどく損をするばあいがよくあるからです。
おしまい