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福娘童話集 > 絵本紙芝居(アニメかみしばい) ラプンツェル(4k HD) 第4章

ラプンツェル(4k HD) 第4章
アニメサイズ Max 2880×2160

イラスト 和穗かなた  運営サイト ここあ

ラプンツェル(4k HD) 第4章
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イラスト版 えほん版

 さて、そうとは知らない王子は、夕方になると塔の上に呼びかけました。
「ラプンツェル、ぼくだよ。きぬ糸のはしごで、降りてきておくれ」
 しかし、ラプンツェルからの返事はありません。
 その代わり塔の上から、ラプンツェルの長い髪の毛が降りてきました。
「おや? ぼくに、登って来てほしいのかな?」
 王子はラプンツェルの髪の毛を伝って、塔の上へ登って行きました。
 するとそこにいたのはラプンツェルではなく、あの魔女だったのです。
 魔女は王子をにらみつけると、意地悪く笑いました。
「おやおや。
 誰かと思えば、王子さまだったのかい。
 残念だけどお前のいとしい娘は、世界の果ての荒れ野にすててきたよ」
「何だって! よくもラプンツェルに、ひどい事を!」
「ひどい?
 ひどいのは、どっちだい?!
 お前の方こそ、わたしの可愛いラプンツェルをうばっておいて。
 王子さまだから殺しはしないけど、罰としてお前の目玉をもらうよ」
 魔女はそう言って、王子を塔の上から下のイバラの中に突き落としました。
「うわぁぁぁー!」
 イバラの中に突き落とされた王子はイバラのトゲが目に入って、そのまま目が見えなくなってしまいました。
「あははははは!
 いい気味だね。
 これでもし、お前がラプンツェルと再開出来たとしても、お前は一生ラプンツェルを見る事が出来ないよ」
 魔女は高笑いをしながら、どこかへ行ってしまいました。

 王子は目が見えなくなってしまいましたが、まだラプンツェルをあきらめませんでした。
「ラプンツェル、待っていろよ。ぼくが必ず、助けてやるから」
 王子は立ち上がると、荒れ野にすてられたラプンツェルを探す旅に出ました。
 王子のラプンツェルを探す旅は、とてもつらい旅でした。
 目が見えない王子は木の根や草の実を食べ、雨つゆをすすり、全身が傷だらけのボロボロでしたが、一日も休むことなく、何年も何年もラプンツェルを探し続けました。
「ラプンツェルは、ぼくの妻だ。必ず助けてやる」

 そんなある日、目の見えない王子の耳に、なつかしい歌声が聞こえてきました。
♪ラララー、ララララーー
♪ラララー、ララララーー
「この歌声は!」
 その美しい歌声は、王子が探し続けたラプンツェルの歌声です。
 王子は歌声に向かって、声を張り上げました。
「ラプンツェル! そこで歌っているのは、ラプンツェルかい!?」
 するとその声に、歌っていたラプンツェルが振り返りました。
「ああっ、王子さまー!」
 ラプンツェルは、王子の胸に飛び込みました。
 王子は、愛しのラプンツェルをしっかりと抱きしめます。
「ラプンツェル、無事だったんだね」
「ええ、いつか王子さまが迎えに来てくれる事を信じて、ずっとここで待っていました」
「そうか。おそくなってすまなかった」
 ラプンツェルの目にも王子の見えない目にも、涙が次々とあふれ出ました。
「ラプンツェル、ぼくにはもうきみの美しい姿を見る事が出来ないが、こうしてきみと一緒にいられるだけで十分に幸せだ。さあ、一緒に帰ろう」
「はい」
 その時、ラプンツェルの目からあふれ出た涙が、王子の見えない目にふりそそぎました。
 するとそのとたん王子の目に光りがよみがえって、王子の目が見えるようになったのです。
「見える、見えるよ! きみの美しい姿が、はっきりと見えるよ!」

 その後、目が見えるようになった王子はラプンツェルをお城に連れて帰り、国中の人々がお祝いする中、二人は結婚したのです。
 そしてラプンツェルの本当の両親もお城で暮らす事になり、やがて王になった王子とラプンツェルは、両親たちと一緒にいつまでも幸せに暮らしたのでした。

おしまい

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