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    福娘童話集 > 絵本紙芝居(アニメかみしばい) この下に金なし 
         
          この下に金なし(HD) 
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        Max 1440×1080 youtubeの設定で変更可能 
        字幕「日本語」「中国語」を追加しました。 
        
         
         
        この下に金なし 
        吉四六さんのとんち話 
         
        吉四六(きっちょむ)さん → 吉四六さんについて 
         
        イラスト版 えほん版 
      
       むかしむかし、吉四六さんと言う、とてもゆかいな人がいました。 
 吉四六さんの家には大きな畑がありますが、畑の真ん中には大きな石があって、これが吉四六さんの悩(なや)みの種です。 
 畑仕事の邪魔なので、どかそうと思うのですが、これがとても大きすぎて吉四六さんの力ではどうにもなりません。 
「全く、邪魔な石だな。これがなければ、畑仕事が楽になるのに。・・・そうだ」 
 名案を思いついた吉四六さんは、町に出て行くと出会う人たちにこんな事を言いました。 
「実はこの前、馬を売って大金を手に入れたんだ。だけど、そんな大金を家に置いていたら危ないしな。どこかに、良い隠し場所はないだろうか?」 
 それを聞いた人たちは、 
「馬鹿だな。金をもうけたと言いふらす奴が、どこにおる」 
と、あきれ返ったそうです。 
 
 そして次の日、吉四六さんは畑の大石のそばに、こんな立て札を立てました。 
 その立て札には、 
《この下に、金なし》 
と、書かれてあるのです。 
「吉四六さんは、本当に大馬鹿じゃ。あれでは、金のありかを教えている様なものじゃ」 
 村人たちは吉四六さんの変な行動に、あきれ返りました。 
 でもこれこそが、吉四六さんが思いついた名案なのです。 
 
 さて、それから二、三日後。 
 吉四六さんは、自分の畑に行ってみました。 
 するとあの大石のそばに、とても大きな深い穴が掘られているではありませんか。 
 誰かがこの下にお金があると思って、一所懸命に穴を掘ったのでしょう。 
「よしよし、思った通りだ」 
 そこで、吉四六さんが、 
「えい!」 
と、大石を押すと、大石はゴロンと転がって、うまい具合にその穴の中に入ってしまったのです。 
 そして上から土をかぶせると、吉四六さんの畑からは邪魔な大石は消えてしまいました。 
      おしまい 
         
          
           
          
          
       
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